【第四回】人生は有限。やりたい事、やるべき事の優先順位を決めよう

2021/12/28

人にはどうにも抗えないものがあります。それは『時間』です。
時間を止めることも、進めることも、遅めることもできません。時間の流れは一定で、人にはコントロールしようのないものです。

その限られた時間の中で、あなたは何を選びますか？

無駄なことに時間を取られていない？

人生は有限ですね。限られた時間があり、終わりへ向けて時間は刻々と流れています。その中で、人は喜びや楽しさを味わい、時には辛さや苦しさも感じながら生きています。

その限られた人生の中で、あなたはどれだけ時間を無駄にしているか知っていますか？
漫然と生きていると、実はありとあらゆる無駄に時間を浪費させられているのです。例えば、急ぎではない雑務を一人で引き受けたり、目的もなしにパソコンやSNSを眺めたり、世間話に付き合わされたりなど。

意味のない活動によって、貴重な時間はどんどん削られていきます。
人生を楽にしたい。人生を豊かにしたい。そんな目的意識がなければ、無駄に時間を浪費するだけの人生となってしまうかもしれませんね。

あなたが行動に使っている時間、何をどれくらい使っているか把握していますか？人の体感時間は、楽しいことは短く、面倒なことは長く感じるものです。正確な時間把握は、意外と難しいですよね。

一度、自分の行動を次の四つに当てはめてみてください。そうすると、何に時間を取られているのか、それは無駄な時間の消費だったのかが、ひと目でわかります。

１．それは緊急か？重要か？

下の表は、時間管理をする上で重要な四つの区分を表したものです。
人の活動には、重要なものと緊急なものの二つの軸があります。その組み合わせの中で、「緊急で重要」なものから活動しています。
あなたが毎日使っている活動を、下の表に当てはめてみてください。

当てはめてみると、「緊急で重要」の区分に入る活動は、すぐに手をつけているのがわかりますね。「今すぐ」という対応を迫られている為、後回しにすることがほとんどできないものです。

そして次に手を付ける区分は、「緊急だけど重要ではない」区分です。ここに入るものは、計画を立てて処理していくことが可能なものも含まれますが、中には古い形式に囚われ、時間ばかりかかってしまうものもあり、面倒が多いですね。

残りの二つの区分は、ほとんどの人が順番を間違えてしまうものです。「緊急ではないが重要」な区分と、「緊急でも重要でもない」区分です。
内容を考えると、「緊急ではないが重要」な区分から手を付けるべきとはわかるのですが、そこに入る内容は気持ちが向かないと手をつけない内容ではありませんか？今すぐにやろうとすると、重い腰が上がらなかったなんてことは、何度も経験があるでしょう。

自分を癒す時間と称して、人は「緊急でも重要でもない」区分の活動を選び、ぼんやりと過ごし、時間を無駄にしてしまうのです。
あなたはどうだったでしょうか？改めて自分の時間の使い道を、考えてみてください。

２．抱えすぎていないか？

人生は有限です。限られた時間の中で、眠る時間も自分を癒す時間も確保しなければなりません。他にもやりたい事があるならば、既にいっぱいいっぱいの状況の中で、どうにかして時間を捻出するしかありませんね。

先ほどの時間管理の為の四つの区分表に当てはめてみたとおり、活動している内容によっては時間を無駄に消費するだけのものがありました。それらの活動を止め、やりたい事をやる時間に当ててもいいのですが、結局は隙間時間くらいしか得られません。

では、どうするか。抱えすぎているものを人に渡すことで、大きな時間枠を得られます。

自分の抱えているものを人にお願いするのは、ハードルが高いですか？けれど、それではいつまで経っても、あなたの時間は得られません。
それに、よく考えてみてください。あなたが一人で抱えているもの、他の誰かにやってもらった方が良いかもしれませんよ。なぜなら、あなたが抱えていたから、他の人が手出しができなかっただけかもしれないのですから。

人に何かをお願いする場合、「迷惑にならないだろうか」や「ちゃんとやってもらえるか」など想像し、つい余計な口出しをしてしまったり、自分のやり方を押し付けてしまったりしてしまいますね。

そんな時は、次の三つに内容を整理して伝えると、お互いに望んだ結果を得やすくなります。

望んでいる結果の具体例や具体的な状態
守らなければいけないルール
結果の有無に関わらず、いつまでに報告が欲しいか

最初からうまくはいかないでしょう。けれど、何度かやっていく内に、少しずつ理想に近づいていくものです。最初から完璧は求めず、ゆっくりと調整していってみてください。

３．計画を立て、実行し、評価する

あなたの人生の為に、余白の時間が作り出せましたね。そうしたら、やるべき事・やりたい事も見えてきたはずです。あとは今後の計画を立てて、実行していきましょう。

まずは、次の一週間の計画を立て、実際に計画通りに過ごしてみてください。
計画を立て、実行した結果が手に入ったら、うまくいった事、うまくいかなかった事を分け、その原因を考えます。そうすることで、次に立てる計画はさらに活動しやすい内容になっていきます。

計画段階では、誰もがうまくいく姿を想像するものです。しかし、実行の段階になると思うように進まなかったり、重要ではない緊急な事に邪魔されてしまったりして、計画通りには進められません。一度、実行までやってみることで、現実的な計画を想像することができるというわけです。

週間の計画に慣れてきたら、ひとつ大きな月間の計画も立ててみましょう。
ひとつずつステップアップしていけば、計画や準備は面倒ではなくなります。少しずつ、今を変化させてみてください。

満ち足りた人生に必要な『重要で緊急ではないこと』

人は、目の前に迫っている雑事があれば、それがどんなにくだらない事であっても、最初に処理しようと動き出します。けれど、豊かな人生、満ち足りた人生に必要な要素は、「緊急ではないが重要」な区分の中にあるものです。

対人関係の構築は、緊急性はありませんよね。お互いの時間が合って、初めて共に過ごす時間を作れます。
健康維持は病気でなければ、「やらなければ」とは思いません。自分から時間を取らなければ、軽い運動もしなくなるでしょう。
自分を成長させる為の勉強は、その為の計画や準備は、いつでも始められますが、いつ始めるかは自分次第ですね。

生きていると、目の前の忙しさに飲まれ、本当に自分がやるべき事を見失ってしまう時があります。
あなたの貴重な時間は、大切なものの為に使えているでしょうか。

寝る前の数分間に見つめ直してみませんか？
あなたのこれからの時間を、大切なものの為に使いましょう。