私は、メンタルケア学術学会認定 メンタルケア心理士資格を所有する心の専門家カウンセラーの細谷直美です。
私がなぜメンタルケアの領域を学ぶに至ったのか、それは人間関係を上手に構築できなかったことが初めにあります。
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子供の時の苦い記憶
幼少期から人の考えや感情をよく察する子供でした。けれど、それを周りの人達には理解してもらえず、そして自分自身もまたそれを上手く説明することができなくて黙り込んでしまい、周囲からは「気持ち悪い」と言われてきました。それ以来、人付き合いはずっと苦手だと感じていました。
自分でも上手く説明できなかった『人の考えや感情を察する』ことが、HSPという特性だと知ったのは大人になってからです。
職場の人間関係に悩む
私は過去何度も転職しています。原因のほとんどは職場内の人間関係でした。一部の人に嫌われてしまったり、誰かを悪く言わないと自分がいじめられる立場になってしまう職場だったり、対等で平等な人間関係を築ける職場には出会えず、人間関係を正常に戻すこともできず、逃げるように転職を繰り返してきました。
その内に自分から話すことが苦手になり、黙る癖がついて、余計に人と接することが怖くなってしまい、家から出られない時期もありました。
そんな自分を変えたいと一念発起して、自分とは真逆の社交的な人間を演じてみたり、人が嫌がる作業を率先して行って良い人を演じてみたりしましたが、本来の自分ではない自分を演じ続けることには無理がありました。
どんどん疲れと違和感が心の奥にたまり、自分のしている努力が自分自身の首を絞め続けていることに気が付けませんでした。
気が付けば、心を病み、特定の人以外とは日常会話すらもままならない状態になってしまいました。
心の病気と自信の喪失
通院して何とか心の病気を抜け出せたものの、自信を喪失してしまって、何をするにも人に意見を聞き、選択を委ねてしまうようになってしまいました。
自分の人生なのに、自分の手の中には何も無い状態は、本当に苦しかったです。
自分がしたい事があっても人の顔色を窺い、お伺いを立てるように遠まわしに質問し、受け入れられなかったら、それはやってはダメなことと自分を否定しました。自分の意見が人に拒否されたら世界の危機のように感じてしまい、どうにか人の機嫌を損ねないようにばかりを考えていました。
でもそうすると、どんどん人は離れていったんです。良い人ほど離れていってしまいました。あとに残ったのは、利用しようとする人達、面倒ごとを押し付けようとしてくる人達だけ。
利用されるばかりは嫌だと、その人間関係を脱したのはいいものの、世界中の誰も自分を必要としていないことが怖くて仕方ありませんでした。今、死んでも誰も悲しんでくれる人がいないことが、悲しくて恥ずかしくて辛くて堪りませんでした。
自分を見直したキッカケ
これからは自分を大切にして生きたい。大切な人と笑って暮らしたい、絆が欲しい。大切な人の為に何かしたい。その人が自分の為に心を砕いてくれるほどの自分になりたい。やっとその思えるようになりましたが、何年間は気持ちが行ったり来たりで、すんなりと前に進むことはできていませんでした。
それは、何をするにも人の顔色を窺ってばかりいた生活が長くて、自分で考えて選ぶことがわからなくなっていたからです。
それをはっきりと実感したのは「好きなものは何か?」という質問でした。
あなたの好きなもの、具体的に言えますか?
私は言えなくなりました。何が好きなのか考えるほどに、何も浮かばないんです。何もわからないんです。逆に嫌いなものならいくつでも言えました。
それなのに食べたいもの、やりたい事、欲しい物。何でも言っていいはずなのに、何も思いつかないんです。なぜ?と聞かれても、理由すらも見つからないんです。
だからといって満たされているかというと、全くそんなことはなく、心の中身は空っぽを感じていました。
『話楽』をつくった経緯
そこから、私は心の病気が寛解していない状態だと思いました。目に見える症状には現れていないものの、この状態は正常で健全ではないことだけは、はっきりとわかりました。
もしこのまま病院へ行っても、正確な診断がくだされることは難しいだろう、そして何度も通院して病状が現れるまでを待つしかないかもしれない。そう思ったら、この『病気の手前』という状態は極めて危険なのに、既存の病院やカウンセリングルームでは対処してもらいにくいのではないだろうか?と考えました。
もしこんな状態が続いたら、また心の病気になってしまう…
もしこんな状態が、自分の大切な人達に起きたら…
そこから、この状態から救われる方法はないかと模索する日々を始めました。
救いになるものは?助けになるものは?病気になってはいないけれど、このままだと病気になってしまう状態から健全な状態に回復するには?
考えて調べて、やっと見つけたのが『話す』ことでした。
人と話し、相手が真摯に聴いてくれていると、心が軽くなったり、すうっと楽になったり、辛さや苦しみが取り除かれて、代わりに喜びや楽しさに満たされていったことはありませんか?
『話して共感を得る』という行為には、苦しみから解放されることによるカタルシス効果が働きます。アリストテレスの言う『心の浄化』効果です。
このカタルシスをいつでも感じられる場所があれば、自分はもっと楽になれたのではないだろうか?どうして誰もそんな場所を作ってくれなかったのか?そう考えている内に、なら自分で作ればいいという考えに行きつきました。
そう、どこにも無いから作ろう!と。
十数年かかって、私はようやく自分のやりたい事を言えました。
「私は、私と同じ苦しみの中にいる人達を救いたいです。誰にも言えないと心に押し込んでいる気持ちを、安心して吐き出せる場所を作りたいです。それが巡り巡って平穏な人間関係として世界に広がっていったら、対人関係による心の病気はきっと減っていくはず。自分を嘆いて苦しむ時間が減るはず。もっと大切な気持ち、自分を慈しむ時間を増やしていけるはず」
私は、話楽を『本音を話せるところ』であり、『心を癒せるところ』であり、『心を解放できるところ』として、皆様にご利用いただければと思っています。
いつでもいらして、心の内をお話しください。