どうしても許せないと、心に残したままの出来事はありますか?
その気持ち、ずっと持っているのが辛くなっていませんか?
目次
『許せない』その理由
人が人を許せない理由は大きく二つあります。
ひとつは、自己肯定感の低さです。
相手を許すということは、対立していたその時の自分の意見を曲げることになります。自分の間違いを認めることは、過去の自分を否定しているかのように思えて怖いですよね。だから、そう簡単には認められません。
また、「相手よりも優位でいるはずだ」というマウンティング思考も、根底には自己肯定感の低さが隠されています。「許したら負けを認めることになる」と頭のどこかで考えていませんか?その思いがあると、すでに怒りは静まっているのに、「負けたくない」という思いだけで許すことが選べなくなっています。
許すことは負けを認めること、それはすなわち、相手よりも自分が弱い立場になってしまうかもしれないという思い込みが働いています。
もうひとつの理由は、人の防衛本能です。
人は、自分と異なる意見を持つ人や集団を嫌悪する本能があります。これは、自分や属するコミュニティを守る防衛本能です。
異物を承認して、もしその異物が攻撃してきたら、自分を含めてコミュニティが危険に晒されてしまいます。危険は最初から排除しておかなければ安心できないから、相手を許し、受け入れる気持ちが湧きません。
いつまでも許せないでいると、何かある度にその出来事を思い出し、苦しい思いを何度も思い返し、味わうことになってしまいます。それは良い状態とはいえません。
許せないままでいる心を、解きほぐして、癒しませんか?
あなたが生きやすくなるように、許せない気持ちを昇華してみませんか?
1.思い出したら紙に書いて捨てる
いつまでも心の中に苦しい思いを閉じ込めていると、何度も何度も思い出し、その度に苦しい思いを繰り返してしまいます。
許せないと思う出来事があった時には、その出来事の内容を詳しく紙に書き出してください。
相手からなんて言われたのか、自分が何を言ったのか、その時にどんな気持ちになって、今はどんな気持ちになっているのかなど、詳しく書き出しましょう。
そして、最後にはその紙をぐしゃっと丸めて捨ててしまいます。
この捨てるというところが重要です。
苦しい思いをしている出来事を、視覚的に手放す・捨てるという行為をしたことを認識できると、苦しかった思いを解放したような気持ちになれるからです。
2.相手も自分も未熟だと考える
「相手も未熟、自分も未熟。未熟なもの同士がぶつかったのだから、許す許さないではなく、なるような結果になっただけ」と考えてみてください。
未熟だからこそ、人と衝突してもうまく収められません。
未熟だからこそ、その後も感情に振り回されてしまいます。
そう、すべてはまだまだ発展途上な人間だからゆえです。そう考えみると、ふと「仕方がないな」という思いが湧きませんか?
その「仕方がないな」を心の中心に置いてみてください。すると、許す許さないと荒れていた気持ちが、少し和らぎませんか?
できないことを無理やりやろうとしてみても、それによって余計に辛く苦しくなってしまうこともあります。できないことは、無理にしなくていいんです。そのままにして、時間の流れのなかで風化させていくことも、ひとつの方法です。
苦しみも悲しみもあなたが決める
外からもたらされる刺激に対して、そこにどんな感情を抱くのか。それを決められるのはあなただけです。
誰かから不快な言葉を投げつけられたとしても、それに対して怒りを湧き上がらせるか、相手の幼稚さを哀れに思うか、こういう日もあると考えるか、どんな対応をするかを自分自身で決められます。許す許さないも、そのひとつです。
ただ、感情に逆らって無理にでも許すべきと推奨するものではありません。
どうしても心が追い付かなかったり、今すぐにどうこうできそうにないと感じたら、無理に許す許さないと考えないでください。気持ちが落ち着いて、向き合えるようになるまで、そっとしておきましょう。
向き合える時が来たら、その時に考えればいいんです。
あなたの心の苦しさを、ひとつでも取り除けますように。
そうして軽くなった心で、これから先の人生を軽やかに進めますように。
SNSやってます!
ほぼ毎日更新のSNSアカウントです。心を軽くする情報などをお届けしていますので、よろしければフォローをお願いします!