自分のことよりも人のこと。そんな風に周りに尽くしていませんか?
もし、あなたの周りに自立できていない人が多いと感じていたら、その原因をつくり出しているのは、あなたかもしれません。人に尽くしすぎると、その人をダメな人に育ててしまいます。
目次
尽くすタイプが『ダメ人間』を育てる
昔から、尽くすタイプの女性は幸せになれないと言われてきましたね。尽くされる女性こそ、本当の幸せを手に入れられると。極論ではありますが、そんな一面も確かにあります。
幸せになれないというよりも、人をダメにしてしまうといった方が正確かと思います。
人をダメにするとは、どういうことかをご説明しますね。
例えば、人に尽くすことが生き甲斐という女性が、付き合った男性に尽くしに尽くしているとします。その女性は、家では男性に何もさせず、ソファーで寛いでもらい、料理や掃除、洗濯などの家事の一切を引き受け、お風呂上りのパジャマまで用意する尽くしっぷりを発揮しました。
最初は、男性から感謝とともに遠慮の言葉を向けられていましたが、一か月もすると、家に帰ればすぐにソファーへ座り、荷物の片付けから部屋着の用意も何もしません。何もしなくても、女性が付き従うかのように何でも用意して待っていてくれます。
このように、人はその場の環境に順応する能力があります。それが自分にとって心地良いものや楽になるものであれば、順応はより早い段階で行われます。
こうして客観的に見てみると、女性が男性を『何もできない人』に育て上げているのがよくわかります。
人の為にと尽くしていると、周りからも称賛されるし、承認欲求も満たされて、その時からしばらくは良い気分が味わえますよね。
尽くされている方は、自分を丸ごと受け入れてくれる存在に、最初こそは遠慮しますが、すぐに慣れます。母親のような絶対的な愛情で接し、包み込んでくれるので、すぐに全ての責任を尽くしてくれる相手に任せようとします。
お互いの利害は完全に一致していました。
ほど良い尽くし方とは?
上記のような尽くす人と尽くされる人との関係は、母親と子供の関係に非常によく似ています。何でも手取り足取り準備し、失敗などしないように気を配り、目を配り、子供が何も心配せず、何の苦労もしないようにと全力を尽くしていく母親。
こんな母親がいたら、自立して何かをしようという気は起きなくなってしまいます。
もちろん、子供が小さい時は危険から遠ざける為に母親が何でもする時期はありますが、成長とともに関わりを減らし、自分で考え、失敗を学び、成功する為の思考を巡らせる経験を増やしていきます。
ですが、大人になってから子供に退行してしまうと、その心地良さからなかなか抜け出すことはできません。何よりも、本人たちにその意識がないことが大きな問題です。
尽くすにしても、ほど良い程度を知らなければ、相手の為にも自分の為にもなりません。尽くすことが嬉しい、楽しいと感じる人は、本当に相手の為になることを考えてみてください。それから行動しても遅くはありませんよ。
1.自分を基準にする
尽くすタイプの人は、相手の行動が全てを決める基準にすり替わっています。
休日の予定を決めるのも、食事のメニューを決めるのも、果てはお風呂の順番さえも。大小さまざまな行動全て、自分ではない誰かを基準にしていると、尽くした相手をダメにしてしまうことを認めましょう。
これでは誰にとっても良い未来はありません。
自分の行動を決める基準は、自分の考えや予定です。もちろん時には譲歩することも大切ですが、それが毎回だと譲歩ではありませんよね。自分がしたい事をする為に相手との予定を調整したり、自分が好きな物を相手に伝えて、共有できるかどうかを話し合ったりすることが大切です。
選ぶ基準は自分にあります。相手がそれを「嫌だ」というのも、相手の意思です。相手の意思だけを必ず叶える必要はないと覚えておいてください。
2.与えると与えられるは交互に
そうはいっても、相手が大変な時には手を貸すこともありますよね。そんな時は、『交互になるように』を意識してみてください。
仕事で忙しい時に家事を多く受け持ったり、代わりに何かをしてあげることもあるでしょう。けれど、それは一生のことではありません。
忙しいというのは時期的なものです。その時期が過ぎれば、今度は相手からあなたが尽くされる番です。
必ず交互でなければならないわけではありませんが、交互であることを意識することで、尽くしすぎる行為に歯止めをかけましょう。
3.当たり前と思わない・思わせない
尽くすタイプの人は、人の為に行動を起こすことが本当の意味で当たり前になっています。それは素晴らしい行動力と奉仕の精神ですが、行き過ぎはやっぱり良くありません。
あなたが人に尽くすことは、あなたの善意であって当たり前のことではないんです。それをあなたが当たり前に思えば、相手も当たり前なんだと納得してしまいます。
あなたは人に尽くす為に、自分の時間や労力を犠牲にしています。それは当たり前でしょうか?
相手が同じように自分に尽くしてくれたら、それは当たり前でしょうか?
もし、尽くした相手から感謝の言葉さえもなくなってしまったら、その時はしばらく何もしないようにしてみてください。相手は敏感に何もしてくれなくなった事に気が付きます。その時に文句を言ってくるようならば、「当たり前ではない」ということを伝えましょう。そして、お互いの関係を見直すキッカケにしてください。
自分には尽くしていこう
唯一、自分自身にだけは存分に尽くしてください。
世界中でただ一人、自分という存在は特別です。行きたい所があれば行き、やりたい事があれば実行し、自分の為に精一杯の時間と労力をかけて尽くしてください。
それは、あなたをダメにはしません。自分が自分に大切にされていることを実感し、味方がいるという安心感を与えてくれます。
自分自身に尽くしましょう。その余力で、周りの人にも尽くしましょう。何よりも大切にすべきは、あなた自身です。
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