『愛する』という言葉を聞いて、どのような行動をイメージしますか?
あなたにとって『愛する』とは、どういうことですか?
目次
『愛する』とは見返りを求めない行動
人から何かしてもらえることを期待していない、つまり見返りを求めていない人は、なんだか自由で色んなものに満たされているようで、素敵だなと思うことありませんか?
人は、つい自分が何かをしてあげた時、その行動の程度に釣り合うだけの見返りを無意識に期待してしまいます。その気持ちが膨らむと、対人関係にヒビを入れる要因となるとは気付かずに。
例えば、一緒に暮らしている恋人に毎日手料理を作っていたら、「こんなにたくさん手間も時間もかけて料理を作ってあげているんだから、恋人から何かお返しがもらえるかもしれない」と思い、恋人からいつお返しをもらえるのかワクワクと待ち望んでしまいます。
けれど、恋人の方はというと、相手が「料理するのが好きだから」と言っていたので、ただ料理を任せているにすぎませんでした。当然、特別何かをプレゼントしようとは考えていません。けれど、恋人なりに感謝して家事を分担していました。
ここで両者はお互いに言わないまでも、決定的な違いがあることがわかりますね。そして、この先にどういう結末を迎えるのかも、想像するのは簡単でしょう。
こうしたすれ違いや思い違いによる亀裂は、よくあることです。
人は良くも悪くも、自分の都合の良い夢を見ます。「あの人なら自分のことを理解して無条件で受け入れてくれる」や「ここまでしたから、私を満たすだけの見返りをくれるはず」など。
しかし、それは『自分の為にしている行動』に過ぎません。本当の意味で、相手の為を思っての行動ではありませんよね。
本当の意味での『愛する』という行動は、微塵も見返りを求めません。
例えば、花を育てている人は、その花から「見返りがなければ世話をしない」とは考えないでしょう。ただ花が好きだったり、その花に綺麗に咲いてほしいという思いだけで見返りもなく花の世話をし続けています。
人によっては、花が綺麗に咲いてみせることが見返りだという人もいるでしょう。
しかし、それはその人が頑張って世話をした結果というだけ。花が何をするわけでもないとわかった上で、甲斐甲斐しく花の世話をしているのです。
人も同じではないでしょうか。
人を愛して、その人に尽くしても「何かしてほしい」とは微塵も考えないのは、その人を愛せたことが幸せだから。愛させてくれたことに感謝しているからです。
そして、見返りを求めない人ほど、人生が満たされ、幸せを感じやすく、自分の思うままに生きています。
見返りを期待するからこそ、人との関係を難しく考えてしまっていませんか?
見返りを求めない行動。本当の意味で愛することを、あなたの大切な人に向けてみてください。
きっと、あなたのその行動によって、その人は心を満たされ、そしてそれがあなたにも返されるでしょう。
見返りを求めない為には、今まで染み付いた思考や行動を変える必要があります。
気を付けるポイントは、たった二つです。まずはこの二つを意識して、あなたの思考と行動を変えていきましょう。
1.人からされたことを忘れない
誰かにされた親切は、意外とあっさりと忘れてしまいます。それはとある心理実験から判明しており、人は誰かに親切にされたことよりも、自分が人に親切にしてあげたことの方を35倍もよく覚えているそうです。
親切にしてあげた「35」:親切にしてもらった「1」という割合なのです。
もし、今日という一日を振り返って、たった一つくらいしか良い出来事がなかったとしても、思い出せないだけでそれ以上も誰かから親切にされている可能性があります。
だから、人から親切にされたら、意識して忘れないように何度も思い返してみてください。
親切にされた記憶は、あなたが愛されていた証拠でもあり、人から優しくしてもらえた証拠でもあります。そう思うと、何度も思い返すだけで心が温かくなりますね。
2.自分がしたことはさっさと忘れる
見返りを期待してしまう人は、『自分が人に何を何回してあげたか』をよく記憶しています。人によっては、日記のように書き留めている人もいることもあります。
しかし、その行為は自分の善行を数えるのではなく、『相手からまだ返してもらっていない恩を数えている』に過ぎません。もちろん、そんなものを数えて幸せにはなれませんよね。
自分がした親切は、その行為と一緒に相手に渡してしまいましょう。すっかり記憶から忘れ去ってしまえば、「私はあれをしてあげたのに、まだ何も返してもらっていない」とイライラする必要がなくなります。
見返りを求めない人は自由
見返りを期待する心が、相手との関係性にヒビを入れ、対等ではない関係にどんどんと向かわせてしまいます。そうなれば困るのは、あなた自身です。
人を愛することは、人間の本能です。
優しさを与えたい。愛を与えたい。そうすることで、自身の喜びになると本能的に知っているのに、与えることに慣れていないがゆえに、与えてもらうことばかりを求めてしまいます。
けれど、見返りを求めない行動こそが、本当に人を愛するということになるのです。
無償の愛を欲するならば、まずあなたから無償の愛を与えなければ、その輪の中には入れません。
花を愛するのと同じように、人を愛せたら。きっと誰もが愛に飢えることなく、幸せになれると思いませんか?
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