嫌な出来事が忘れられない・何度も思い出してしまう時の対処法

2022/11/11

過去にあった嫌な出来事、何度も思い出して、その度に苦しい、悲しい気持ちまで思い出していませんか？
嫌な出来事を思い出さなくさせる効果的な対処法をご紹介します。

嫌な出来事を忘れられない原因

嫌な出来事を忘れられず、何度も思い出してしまうことってありますよね。
思い出したくもないはずなのに、ふと頭をよぎると当時の嫌だった気持ちまで正確に思い出してしまい、つい今さっき体験したかのようにリアルです。そのせいで、再び傷が開いてしまうような感覚を得る人もいます。

けれど、安心してください。
その反応は、当然のことです。
あなたの心が弱いわけでも、気にしすぎなわけでもありません。

嫌な出来事を何度も思い出してしまう原因は、自分の中で「まだこの出来事は終わっていない」と感じているからだと考えられています。

例えば、まだ読み途中の本や映画があると、頭の中で続きが気になりますよね。ストーリーの先はどうなるんだろうとついつい考えてしまいます。
嫌な出来事とは、このような状態と同じと脳に捉えられているため、何度も何度も思い出してしまうのです。また、自分自身が納得していないからこそ、忘れないように無意識に何度も思い出しているというケースもあります。

もう一つの原因は、危険を察する本能によるものです。
嫌な出来事というものは、命に関わるほどの危険が迫ったわけではないにしろ、心に傷を負うような出来事であったはずです。そんな出来事に二度と遭遇しないためには、未来の自分がこの出来事を忘れて嫌な出来事に近付いてしまわないよう気をつけなければなりません。
そのために、何度も思い出して忘れないようにしているというものです。

どのような原因があったとしても、思い出して傷を深めてしまうような行為は、できれば避けたいですよね。
嫌な出来事を思い出しそうになったら、次の方法を試してみてください。

１．回想を止める

出来事の回想は、気が付いた時には始まっていますよね。集中した作業が途切れた瞬間や車を運転している瞬間など、そんな時に過去の嫌な出来事はふっと頭に蘇り、まるでもう一度体験しているかのようにリアルな空気とともに思い出されていきます。

回想が始まったと気が付いたら、まずはすぐに回想を停止させましょう。
「ストップ！」と強く声に出してもいいですし、手を叩いて停止を自分自身にイメージさせるのも効果的です。まずは回想自体を止めることが重要です。

最初はうまくできないことの方が多いです。
なぜなら、嫌な出来事を思い出した瞬間から気持ちまで呼び起こされているので、イライラやモヤモヤした気持ちが燃え上がる燃料を欲しがるかのように、回想の続きを無意識に求めてしまうからです。
「あの時は〜と言われたけど、次は〜って言い返してやる！」なんて、次回のシミュレーションまで考えていませんか？そうすると、嫌な出来事はますます強く記憶に残されてしまいます。

嫌な出来事の回想をまずは止めましょう。
それから、次のステップへ進みます。

２．頭の中で出来事を『消去』する

記憶は上書きできることを知っていますか？
嫌な出来事が、とある場所に関連しているのであれば、同じ場所へ行って楽しい思い出を上書きすると、嫌な出来事ではなく楽しい思い出を思い出せるようになります。
しかし、特定の場所に関連するものばかりではありませんよね。どのようなケースの嫌な出来事でも、この方法なら対処可能です。

それは、頭の中で出来事を『消去』することです。

消去という言葉を聞いて、どのような行動をイメージしますか？
ゴミ箱に捨てる。
焼却炉で燃やす。
スマホやパソコンのゴミ箱フォルダーにドロップする。
消しゴムで消す。
あなたがイメージしやすい『消去』の方法を頭の中で試してみましょう。

一旦ストップさせた回想を、頭の中で『消去』させます。
私の消去のイメージは、回想が映画のように頭の中で上映されるので、ストップしたら紙をグシャグシャに丸めるように回想を小さくして、焼却炉へと投げ込みます。ごうごうと燃える炎に回想の紙が燃えていく様子まで思い浮かべ、頭の中から消し去ったイメージを強くさせています。

一度では、まだ思い出してしまうこともあるので、思い出すたびに繰り返し消去してみてください。段々と思い出す回数が減っていくでしょう。