自分を変えたいのは何のため？『メリット』がないと失敗する理由

2023/06/17

自分を変えたいと思った時、それは何のためなのか、目的ははっきりしていますか？
ゴールがわからないまま進んでいくと、変わること自体が目的になってしまい、思いは叶えられなくなってしまいます。

変わることを目的にしてはいけない理由

合理的で効率の良いやり方、徹底的に無駄を省く、短期間で結果を出す。そうした生き方が推奨されているような風潮があります。そのせいで、幸せになりたい・生き辛さを解消したいという願いを叶えようと、「とにかく自分を変えなきゃ！」と、変わること自体を目的にしてしまっていませんか？
その変化では、幸せにはなれないかもしれません。

変化とは、どういう時に起こすものだと思いますか？
例えば、風邪をひいたときには布団にくるまって体を温めて、栄養のあるものを食べた方が良いと昔はされていましたが、今は消化にエネルギーを消耗する方が体力の低下をもたらすとして、無理に食べない方が良いとされています。
このように、「変えた方が良い結果になる」とわかった瞬間に、人は変化を起こします。

では、これが個人の場合にはどのような時に変化を起こしたいと思うでしょうか？
それは、『今が辛い』と感じている時です。

対人関係や仕事、家庭などに解決できない悩みを抱えたり、生きる意欲を失ったりした状態のとき、「今より幸せになれる生き方にした方がいいのかな…」と考え、変化する方法を求めます。

変化を求めることは、生命として正常な判断です。しかし、変化すること自体を目的としてしまった場合、変化を続けなければ幸せになれないと、誤解してしまうのです。

本当は、変わることが目的ではなく、自分を変えることで幸せになったり、人生の充実度を高めたりすることが目的のはず。
変わることは、手段です。変わりたいのは、今のままでは幸せではないから。あなたはどうして「変わりたい」と思ったのか、今の行動はその目的に適っているのか、見直してみませんか？

１．どうして変わりたいのか？

あなたは『どうして』変わりたいと思ったのでしょうか？
どんな出来事があって変わりたいと思ったか、何が嫌だと感じたのかを具体的に言葉やイメージにしてみましょう。

辿り着きたいゴールが定まっていないと、変わること自体が目的となってしまいやすいです。間違った道に進んでしまわないためにも、まずはどうして変わりたいのか、自分の気持ちを整理します。

どうして変わりたいのか？
変わったら、どんなメリットがあるのか？
変わらないままでは、そのメリットは得られないのか？

気持ちを整理するには、紙に書き出して視認できる状態にするのがおすすめです。目で見てみると、頭の中で考えているよりも深く自分の気持ちや考え方を知ることができます。

２．どうなれば目的達成？

自分がどういう思いで、何を変えたいと思っているのかがはっきりわかると、向かうべきゴールが見えてきます。けれど、まだまだゴールは不鮮明です。ここから、どこをゴールとするかを決めていきましょう。

ゴールは、誰かに決めてもらうものではありません。自分が「これで良し！」とする地点がゴールです。つまり、『自分が納得できる』かどうかが鍵となります。

例えば、今の自分の体型に不満があり、自信が持てないから体型を変えたいと思ったら、ダイエットや筋トレを始めますね。では、そのゴールはどこに設定するかです。

一般的には理想体重までの減量ですが、体重を落としただけでは体のラインは望んだ通りにはならない可能性があります。血色の良い艶のある肌や綺麗に痩せた体型には一定の筋肉があり、体が引き締まることで立ち姿も座り姿も美しい姿勢を維持できているからです。

その場合、減量すると同時に適切な筋トレを行なって筋肉量を増やしていく必要があります。数値として明確なゴールがわからなくても、理想の形を体現する人がいれば、まずはその人をゴールにすると良いでしょう。

ただし、このゴールはある意味で一時的なものです。最終的なゴールは、その時々でいつの間にか変化していると考えましょう。最初はこれで良いと思っていても、行動を続けるうちに自分の気持ちにも変化が生じても不思議ではありません。その都度見直しを図っていきましょう。そうすれば、変化を続けることが目的となってしまう間違いを避けられます。