言った言葉通りに、良くない結果になってしまう『予言の自己成就』を知っていますか？言葉を使い間違えると、人生のあらゆることを失敗へと向けてしまう可能性があります。
目次
言った通りになる？『予言の自己成就』とは？
人が思ったり言葉にした内容は、たとえ根拠がなかったとしても、無意識のうちにその言葉通りになるように行動し、実現させてしまっています。
この現象は、『予言の自己成就』と呼ばれています。
そして、重要なのは、そのことに気が付いている人は、ほとんどいないということです。
例えば、「昔から本番はうまくいかない。いつもはしない失敗をする」と言っている人は、その言葉通りに何の不調もなくても、本番であり得ないミスをします。自分が発した言葉通りになるよう、無意識に行動が失敗を選んでいるからです。
どうしてわざわざ自分にとって良くない方向へと行動してしまうのか、無意識だからと言っても、本番で失敗したくないなら失敗しないように行動できるはずでは？と考えるでしょう。
ですが、無意識の働きかけは思っている以上に強く行動を縛ります。
先ほどの本番での失敗でいうならば、体に緊張が走り、思うように動かなくなったり、本番中に「ここで失敗するかも」と思ったところで集中が途切れたりしてしまうのです。
こうした体の働きは無意識なので、「やっぱり緊張している！」と自分の想像が当たったとしか考えられません。緊張しないよう行動しても、脳では緊張を促す働きかけが行われているでしょう。
あまりにもよくある光景ですが、これが人生の至るところで起きると、自分のことをダメ人間なんだと思い違いしてしまう人もいます。自分の言葉で、自分自身に制限をかけているとも知らず、自分にとって良くない状態になる予言を発しているのです。
しかし、この連鎖は簡単に断ち切れます。
次の二つを実践して、言葉による自分への制限を取り払い、自分らしい生き方ができる環境を整えていきましょう。
１．良くない結果をイメージしない
まずは、良くないイメージを持ち、それを言葉にするのを止めましょう。
言葉には力があります。それは音として表現しなくても、頭の中でぐるぐる思い描くだけでも影響を受けるほどの力です。
自分にとって良くない結果をイメージしている時、多くの人は具体的な状況を頭の中で思い描いていませんか？
さも現実に起きたかのようなリアリティのあるイメージは、言葉にも匹敵するほどの力を持っています。
自分にとって良くないイメージを、そのように具体的いイメージしたり、言葉として思ったり発したりする行為をまずは止めましょう。
思考を止めるのは、実は簡単です。
体を動かしたり、考えられない状況に自分を置いたりすると、簡単に思考を止められます。
例えば、指先の細かな動きです。親指と人差し指、次は親指と中指というように、指先をくっつけて離す動きをしていると、自然と思考が止まっています。
考えられない状況に自分を置くなら、呼吸を止めることです。息を吐いてから5秒もすれば息苦しくなり、何かを考えている余裕がなくなります。
イメージに自分が引きずられてしまわないように、まずはそのイメージそのものを止められるように意識しましょう。
２．日常的に自分の良い状態をイメージする
次は、良い状態の自分をイメージすることに慣れていきましょう。
それには、外部の情報を利用するのがおすすめです。例えば、占いで良い結果が出た時だけ、「今日は良い一日になりそうだ」とイメージします。
そうすると、単なる偶然で起きた出来事が「本当に良いことがあった！」と思う出来事に認識が変わります。
認識が変わるだけで良いのです。それが徐々に思考や行動に影響を及ぼし、自分に対して良いイメージを持ちやすくなっていく基盤となります。
しかし、注意点もあります。
あまり過度な良いイメージを持たないことです。
現実離れしたようなイメージは、どれだけ努力をしても叶えることができませんよね。
例えば、二週間のダイエットに成功してモデルに抜擢されるなど、あまりにも劇的な変化すぎて、実現させるのは相当難しいことが行動する前からわかっています。
このように現実離れしたイメージは、たとえ良いイメージであっても逆効果です。いつしか「どうせ思っても叶わない」と思うようになり、良いイメージを持ちにくい状態に逆戻りしてしまいます。
言葉を味方につけよう
イメージや言葉の力は、使い方を間違えると良くない影響を及ぼしますが、正しく活用すれば心強い味方になってくれます。
予言の自己成就は、何も良くない影響ばかりではありません。
「自分は大丈夫」「自分なら出来る」と言葉にし、良い結果が出たイメージを持てば、その言葉やイメージに少しでも近付けるでしょう。それこそ本来の活用方法です。
生き辛さは、こうした身近な思い違いや働きかける方向の違いによって生み出されているものがたくさんあります。
これまでの自分自身や、今の自分の内面と向き合って、生きやすくする方法を考えてみませんか？
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