人に優しくするのは簡単ですか?難しいですか?
簡単だと答えた人にさらに質問です。その優しさの行為で、自分自身を抑圧していませんか?
目次
優しさは自分を抑圧することじゃない
人に優しくするのは当たり前、という風に小さな頃から言われてきましたよね。人に優しくするのは、それが巡り巡って、いつかは自分に返ってくるという因果応報でもあるから、人には優しくしようと言い聞かせられてきました。
けれど、いつからか『人には優しくしなければいけない』という呪縛に囚われてしまっていませんか?
本当の意味で人に優しくするのは、実は意外と難しく、一見すれば優しい行為というものは、世の中にたくさん存在しています。
わかりやすい優しい行為が、仕事や恋人との関係の中にあります。
仕事では、他の人の業務を請け負う毎日を想像してみてください。一見すれば、忙しい同僚を手伝う優しい人ですが、その人自身も忙しいのであれば、それは優しさなどではなく、人の頼みを断れず、自分の仕事を遂行できない人となります。
恋人との関係でみてみると、恋人のグチや話を延々と聞いてあげる聴き上手であったり、恋人がしたい事を優先してやってあげる姿が想像できます。しかし、これも自分の希望がなく、相手に合わせるだけです。
どうしてこのように自分を抑圧し、相手にばかり合わせようとしてしまうのか?それは、『優しいは美徳。それを損ねてはいけない』という思い込みがあるからではないですか?
優しい行為をする為に、自分自身を抑圧し、相手の希望だけに沿って行動するのは、本当に優しいとはいえません。それでは、ただ利用されているだけですよね。
本当の優しさは相手の立場で考えられること
本当の優しさが難しいのは、相手の立場でちゃんと考えられたフォローをしているかどうかという点です。
ただ相手の苦難や問題を手伝うだけであれば、相手は成長することができず、すぐに人に頼るばかりの癖がついてしまいます。それでは、相手の為にもなりません。
先程の仕事の例でみれば、仕事を手伝ってもらった人は自分の業務量が減り、その瞬間は楽ができます。残業することもなくなって良い事のように思えますが、それが毎日となってくると、その人は本来の業務量をこなせる力を付けることができず、自分で解決する力を育てる機会も失います。
これは相手の立場になって考えてみた時には、良い結果には繋がりませんよね。
本当に相手の為を思って優しくするなら、その人が業務をこなせるように仕事の手順を一緒に見直したり、すべてを圧迫するほどの業務量であれば、業務量を分散できないか部署全体で確認してみたりするのが、本当の優しさではないでしょうか。
恋人の例ではどうでしょうか。何でもグチが言えて、何でも許して受け入れてくれる恋人がいるとしたら、心を許せる相手といえるでしょう。ですが、何でも自分の意見が通ってしまえば、人は段々と横暴になっていきます。それはまるで赤ちゃんと母親の関係のようですよね。
赤ちゃんは泣けば何でも手に入れられることができます。言葉にしなくても、大声で泣き叫ぶだけで母親がその原因を突き止め、赤ちゃんが求める答え与えようと必死になってくれるから。
こちらも恋人をダメ人間にしてしまう未来しか見えませんよね。
何でもかんでも言う通りにするのではなく、お互いが自立した一人の人間として、グチを言ったり聞いたり、辛い時には支えたり頼ったり、片方に負担が偏らない関係ではないでしょうか。
本当の優しさは、一方的に利用されるだけの行為ではありません。相手の為になり自分の為にもなる行為が、本当の優しい行為です。
優しいフリはもうやめよ
単純な優しい行為は、自分を抑圧し、相手の利益だけに沿った行為。それでは、抑圧した自分をどんどん追い詰め、相手は調子に乗るばかりです。それが将来的に良い結果に結びつかないのは、やる前からわかっているはずですよね。
それなのに、優しいフリが止められないのは、『優しくしなければいけない』という思い込みが根強く残されているからです。
あなたの中に、そういう思い込みはありませんか?
その時ばかり調子よく優しいフリをしても、早々にフリをしていることが辛くなり、優しくしたはずの相手は図に乗って子供のようなワガママを言ってきてしまいます。そうさせたのは自分なのに、その原因には目を向けず、イライラした気持ちを抱えるのは間違いです。
優しいフリだけの行為は、自分の為にも相手の為にもなりません。
優しいフリは、もうやめていいんです。
自分の為に、相手の為に。本当の優しさで接してみませんか?
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