無理はよくない。無理をしても良いパフォーマンスはできない。そうわかっているはずなのに、人は想像以上に無理ばかりを押し通してしまいます。
それはどうしてだと思いますか?
人って、意外と自分が無理していることに気が付けないからなんです。
目次
無理は禁物。その理由
あなたは無理をしていますか?
無理なんてしていない、まだまだ頑張れる。そう思っている人も、実はとんでもなく無理をし続けている場合もあります。周りの人が無理しているかどうかは、見てわかるものなのに、自分の無理は意外と気が付きにくく、体がすり減るまで頑張り続けてしまいます。
頑張り続けた先は、どうなるか想像に難しくありませんよね。
理想の自分になる為に、今よりももっと成長する為に。そういって、人は少々の無理を重ねて、気が付かないうちに大きな無理をし続けています。
では、無理をし続けるとどうなってしまうでしょうか?
まずは体の調子が悪くなります。ちょっとした痛みや違和感に、「なんとなく変」と思うことが日々増えていきます。睡眠や食欲といった欲求や喜怒哀楽といった感情には異変が現れやすく、無理をしていないかを確認するポイントです。
体の異変を放置して無理を続けていると、次は感情面でコントロールが利きづらくなっていきます。特にイライラとした腹立たしさや不満、心配や不安などが増えていき、自分でも訳が分からなくなっていきます。
そして、おかしな行動が増えていきます。いつもなら食べすぎることのない甘い食べ物への執着やお酒といった依存性の高いものを強く求めるようになります。
食べ物は、一時的ではありますが、不安や不満といった感情を忘れるにはぴったりなんです。食べている間はドーパミンが分泌されるからです。ドーパミンは報酬系ホルモンとも呼ばれる神経伝達物質のひとつ。食べ物を食べている時に分泌され、その瞬間は幸福に満たされます。
これは埋められない不安や不満を埋めたり一時的にでも忘れたりする行為として繰り返されます。
ここまで来てもまだ無理を止めなければ、行き着くところはうつ病などの精神疾患です。ここに至るまで心と体のバランスは大きく崩れています。ひとつひとつは小さなストレスでも、長期間続くことは心にも体にも大きすぎるストレスなんです。
無理をしても成長はできない理由は、いずれは心も体も壊してしまい、大切な人生という時間を長い治療に当てなければならなくなるからです。
今、無理をして、数年の治療を要する病気になってしまうか、無理をしないで小さな成長を繰り返し、人生を謳歌する方がいいか。あなたはどちらを選びたいですか?
無理はしないようにしようと心に決めても、無理をしていること自体に気が付けなければ止めようがありませんよね。無理をしやすい人には、次の3つの特徴があります。自分には当てはまるものがないか、見直してみてください。
1.人と比較して無理をする
無理をしているかどうかを判断する材料が、周りの人達との作業量や作業時間と比較する人は、自分が無理をしていることにほとんど気が付けません。
そもそも無理をしているかどうかは自分の心と体の問題です。それなのに、無理をしているか判断する材料を外に盛向けています。これでは、自分の状態を把握しようがありませんよね。
例えば、短時間睡眠で体を回復させることのできる夜に活動するタイプの人がいたとします。自分は8時間以上の睡眠をとらないと体の回復はできず、朝に活発に活動できるタイプです。
夜型の人は遅くまで残業して成果を上げています。その人が残業しているからといって、自分まで遅くまで残業して仕事に時間を費やしても、夜遅い時間では頭が働かず、疲れはピークに達しているでしょう。そんな状態ではミスも連発し、作業効率は下がっていく一方です。
それなのに、一緒に仕事をしている夜型の人は成果を上げているのを見ると、「自分にはもっと頑張りが足りない」と思い込んでしまい、もっと無理をして成果が出るまで残業時間を延ばしたり、自分に合わない働き方をしたりしてしまいます。
2.努力しないといけない思考
努力すれば必ず結果はついてくる。素敵な言葉ですが、現実的ではないことは誰もが無意識に理解していますよね。
けれど、無意識にそんな訳がないと思いつつも、「やっぱり努力しないといけないし」と考えて、頑張ることを止められない人はたくさんいます。
この思考の危険なところは、成果が出るまで努力を続けるべきという自分を追い詰める思考にすり替わってしまう点にあります。
確かに努力は必要です。仕事でも人生でも、何かに変化を求めるときには、そこから変わる為の行動をし続ける努力がいります。
けれど、努力すれば必ず成功できるわけではありません。努力の方向性や強弱なども重要なのに、それに気が付けずにがむしゃらな努力だけをし続けようと固執してしまいます。
3.目の前の目標だけを追いかける
常にがむしゃらな努力をし続けようとする人は、短期的な目標だけを追いかけている場合が多いです。しかも、その短期的な目標を高く設定してしまい、余計に厳しい状況に自分を追い詰めてしまいます。
短期的な目標は、行動から結果が出るまでが短いので、努力の成果がわかりやすいことが大きなメリットです。「努力したからできた」という快感は、人が成長する為に必要ですからね。
けれど、いつまでも短期的な目標ばかりを設定してしまうと、人生を常に全力疾走しようとするようなもの。全力疾走は瞬間的にはいいんですが、長期的にはできませんよね。
無理をしないことが先決
今より良くなりたい。
今の自分を変えたい。
成長したい。
そういう願いを持って自分を変えようと行動を起こすのは、とても素敵だと思います。けれど、変わることだけに執着してしまい、無理を続ければ、自分が壊れていくのに気が付かないまま、不幸の穴へと落ちて行ってしまうんです。
無理をしてでも変わりたいと思えるほど強い願いであることもあるでしょう。それでも、無理をして壊してしまうあなたの心と体は、替えの利かないたったひとつの宝物です。
大切な宝物を壊す無理をしてまで変わる必要があるでしょうか?
変わらなくていいという選択をするのではなく、変わる為に十分に時間をかけていく選択をしませんか?
あなたが壊れなくてもいいように。あなたが無理をしなくてもいいように。
自分を変えるのは、無理をしないやり方が身についてからでも遅くはありません。まずは、自分が無理をしているかどうか、あなた自身に目を向けてみてください。
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