すれ違い・勘違い?なぜ言い争い・口論は起こるのか?理由と対策から考える『気持ちの伝え方』

ただの日常会話だったはずが、いつの間にか言い争いに発展していた経験はありますか?
そんなつもりはなくても、相手が喧嘩腰で対応してきたり、理由がわからないけれど怒られていると感じたり。

どうして言い争いになるのか、その理由と対策をご紹介します。
言い争いを減らし、穏やかに大切な人との時間を過ごしましょう。

目次

 

言い争い・口論が発生する理由とは?

鬼のお面をつけた人の写真

家族や友達、心を許した相手だからこそ、感情的になって言い合いしてしまう場面がよくみられます。
口ケンカしたい訳ではないし、ましてや八つ当たりしたい訳でもないのに、ただ話をしていただけのはずが、いつの間にか言い争いに発展してしまっています。
どうして言い争いになってしまうのか、考えたことはありますか?

例題をあげて、そこからなぜか?を考えてみましょう。
例えば、連絡もなしに帰るのが遅かったら。帰りが遅くなったAと帰りを待っていたBそれぞれの立場に立って考えて、次の会話を読んでみてください。

A「ただいま」
B「おかえり。遅かったね。何してたの?」
A「ちょっと人と話してて遅くなった」
B「…そう。連絡もなしに遅いから、何かあったんじゃないかって心配したよ」
A「ごめんね。連絡できなくて」
B「次から気をつけて」
A「…そんなに怒らなくても」
B「怒ってないけど、連絡くらい普通するよね?」
A「…連絡したかったけど、できる状況じゃなかったから」
B「家に連絡できないって、人と話しているだけでそうならないでしょう」

まさに不毛な言い合いですよね。けれど、言い合っている本人達には、「自分の言い分が正しい」と思うに至る道理があって、ルールがあるのがわかります。
言い争いや口論になる理由は、この事例から読み取れますか?

 

1.相手の考え、行動の背景がわからないから湧き起こる感情がある

何でもない会話から、言い争いになってしまう理由は、お互いが気持ちや事情の背景を隠したまま相手に伝えたことにより、「相手が何を考えているか」がわから図、不安感情が刺激され、言い争いに発展するのです。

例題の文章をよく読み返してみてください。見事にお互いの言いたいこと、気持ちや考えている内容が一切伝わっていないし、伝えていないことがわかりますね。
出来事の背景を伝えていないのは、あえてではなく無意識に言葉にしていない場合が多く、そんな時ほど「言わなくてもわかるだろう」と考えています。

例題を具体的に掘り下げてみましょう。
Bは、Aの帰りが遅いことを心配しています。連絡もなく帰りが遅ければ、大切な人相手ならば心配するし、不安にもなりますよね。
そんな中、やっと帰ってきたAと対面して、一瞬でこんな事を考えています。
「ずっと不安な気持ちを抱えたまま待っていた」
「何もなくて良かった」
「連絡くらいするべきなのに連絡してもくれないなんて」
Aの無事に安心すると同時に、Aの行動が自分を軽んじているように感じられてもいます。

そこで出てきた言葉には当然、「Aにとって自分は大切な存在なのかを確認したい」という欲求が含まれます。自分が大切に思う相手だからこそ、相手の愛情を試したくなってしまうのです。

次はAを掘り下げてみましょう。
Aは帰って早々に不機嫌そうなBの言動から、自分が怒られていると感じています。Bが帰りが遅いのに連絡してくれなかったことを言及すると、Aはそれに対して謝罪の言葉を述べます。Aにとってはここで終了ですが、それでも連絡しなかったことに怒るBに対して、「そこまで怒ることじゃないだろう」とAは不満に思い始めています。

Aは全く事情を話していません。どういう状況が起きて連絡できなかったか、その事情を知っている人でなければ判断はできないものですね。
しかし、Aは説明していない。それは、相手がBだからです。大切な人だからこそ、自分の事情や感情を勝手に汲み取ってもらえるものと無意識に思い込んでしまっています。

親しくなるほど、心を許せる関係に近づくほど、人は自分の考えや状況を言語化する手間を省きがちです。
「この人なら自分をわかってくれる」そんな思いは、簡単に怠慢な言動へとすり替わり、いつの間にか自分の都合の良い人物像を相手に重ねて、上記のような言い争いが始まります。

 

2.本当に伝えたいことを整理しよう

では、言い争いを避けるには逐一細かな説明をしながら、会話をしなければならないのかというと、そうではありません。
重要なポイントは、『本当に伝えたいことを相手にわかるよう整理して言語化しているか』です。

言わなくてもわかってくれる=察して。では、相手には何一つ伝わらないのは、わかりますね。
自分を理解し、受け入れてくれる相手だからこそ、きちんと伝えたい気持ちや状況を言葉にして伝えなければ、わかってほしい人にこそ伝わりません。

例題から対策を考えてみましょう。
Aは、Bに連絡をしなかったのはどんな背景があったのかを説明し、連絡しなかったことを詫びれば、Bの不満は解消されたでしょう。
Bは、Aに自分が心配していたこと、自分が軽んじられている気持ちになった感情面を伝えれば、AはBがなぜ怒ったのかを理解できたでしょう。

お互いが自分の気持ちや事情を中途半端に隠し、相手が自動的に理解してくれるという思い込みが、『相手が何を考えているかわからない不安』を刺激します。

そうならない為には、自分の気持ちや伝えるべきことを省かずに相手に伝えることを意識しましょう。
状況の説明は、起きたことを話すだけなので整理する必要もありませんが、気持ちを伝える時はほんの少し自分の中で考えてみてください。

相手に伝える言葉として、間違っていないか。
感情的になっていないか。
『怒り』という二次感情ではなく、本当に感じていた気持ちを言語化しているか。
これらを意識して、気持ちを伝えてみてください。

 

言い争いは「理解して」「受け止めて」の表れ

2匹の猫が寝ている写真

言い争いになるのは、相手を信頼しているからこそ起きているとも言えますね。

自分を理解してくれているはずだから、自分を受け入れてくれた人だから。
だから、わかってくれる。
何も言わなくても、わかってくれる。という気持ちの表れ。

しかし、それは自分が楽をする為だけの都合の良い思い込みに過ぎません。
『相手に伝わるように言語化する』のは、少々面倒です。気心の知れた仲になるほど、言わなくても通じた経験があり、その経験が自分にとって都合の良い行動を選択させます。

だからこそ、意識してみましょう。
伝えるべきことを省かずに伝えていますか?
自分の気持ちを感情的にならずに言語化していますか?
選んだ言葉は、あなたの気持ちを相手に伝えるのに正しい言葉でしたか?

言葉はただでさえ不自由です。自分ではそんなつもりで言ったわけではなくても、相手には歪んで伝わってしまうことは多々あります。
言い換えてみたり例えてみたり、相手に伝わる言葉を選びましょう。

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