あなたは人と接する時に、何を言おうか考えていますか?
何を言うかよりも、もっと大切なことがあります。
それは、『何を言わないか』
この違いがわかりますか?
目次
『雄弁は銀。沈黙は金』の意味
この格言を知っていますか?
『雄弁は銀。沈黙は金』
これは、イギリスの歴史家であり評論家であるトーマス・カーライルが広めた言葉として知られています。
言葉のとおり、多くを語る人よりも沈黙を守れる人の方が素晴らしいというものです。このような格言やことわざは世界中にあります。どんな発言をするかしないかという行動で、その人の人間性を垣間見ることができるとされています。
対人関係において、これは非常に重要な部分を占めていることを、誰もが身を持って知っているのではないでしょうか。
例えば、思わず口をついて出た言葉で、周りの人を引かせてしまったり、傷つけてしまったりしたことはありませんか?言ってしまってから「言わなければよかった」と後悔する人は多いでしょう。
それほど、人の口は禍の元になりやすいものですよね。
口から出した言葉は、言わなかったことにはできません。一度外に出してしまえば、それがどんな意味を含んでいたとしても、周りに届く刃ともなりうるのです。
だからこそ、相手のことを考えて沈黙を守れる人は、相手の立場になって考えることのできる人だといえます。
対人関係は『何を言わないか』が重要
人は、自分のことが大好きです。誰よりも何よりも優先すると誰もが無意識の内に選んでいます。会話をしていても、人の話を聞くよりも自分の話をしたくてたまりません。
それは、自分のことを知ってほしい・わかってほしい・受け入れてほしいという願望の表れですね。その気持ち自体は間違ったものではありませんが、いつも押し付けられてばかりいる関係は、相手も疲れてしまうもの。
人と良い関係を築くには、自分の情報を開示することも大切ですが、相手がどういう考えを持っている人なのか、その思考を受け入れる姿勢を見せることがより大切です。
例えば、初対面の人から「肌が白いですね」と言われた場合、あなたはどう受け取りますか?
色白であることは日本では美しさの象徴とされていますが、全ての人が白い肌に憧れているわけではありません。もしかしたら、肌の白さを気にしているかもしれないし、コンプレックスかもしれません。それは本人にしかわからないこと、初対面ならなおさら知りえない情報ですね。
だから、『何を言わないでいるか』が重要なのです。
不用意な発言は、たとえそれが褒め言葉であったとしても、相手を傷つける言葉になるかもしれません。たったひと言の失礼な発言で、印象は悪くなってしまいます。
学ぶべきは、場を盛り上げるような話題や、誰もが感心するようなことを言うのではなく、相手を傷つけない為に相手が言われたくないであろう事を『言わない』忍耐です。
人は、相手と親しくなろうとした時に、本来ならば隠しておきたい個人的な領域をお互いに共有することで、親しくなろうと考えます。「お互いだけの秘密」は、親密さをあげるにはちょうどいいスパイスであり、興味の対象でもありますよね。
そういう考えを持っていると、つい相手に踏み込み過ぎた質問をしてしまいます。容姿や性格、家庭環境などのプライベートな話題に初対面から踏み込めば、失礼な人だけではすみまないかもしれません。
言わない優しさを持とう
何を言うか、よりも重要な『何を言わないか』。あなたは実践できているでしょうか?
気になることがあると、つい答えを知りたくなるのが人です。それを我慢して、あえて何も言わないでいられる人の方が、人に好印象を与えますよね。
目の前にいる相手を見て、気持ちを推し量れば、何を言われたくないかは想像できるのではないでしょうか。はっきりとした線引きができなくても、何となくやぼんやりとその境界線を感じることはできるはずです。
そのぼんやりとした境界線さえわかれば、『何を言わないか』を正しく選択するだけです。
最初は、自分が言われたら嫌なことを言わないようにすることからはじめてみてください。
慣れていけば、少しずつ相手がどう感じているか、考えているかを察する力が身に付くでしょう。
口にする言葉ひとつで、人を傷つけられます。
言葉ひとつ言わないだけで、人の心を守れます。
『言わない』を選べる心の余裕を持てますように。
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