『人の気持ちを察してしまう』と思っている人ほど、相手の否定的な気持ちばかりを取り上げて、「嫌われている」と思い込んでいます。
実は、あなたが思うほど相手の気持ちを察せていないかもしれませんよ?
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『人の気持ちがわかる』人はご用心!
HSPをはじめとした『人の気持ちを察しやすい』特徴を持った人は、相手の気持ちが言われなくても理解できて、相手が気持ちを言う前に察してしまうから対人関係に疲れやすいと話題になっていますね。
そんな『察する人』に朗報です。
『人の気持ちが言われなくてもわかる、感じ取れる』のは、ほとんどのケースで勘違いです。
『人の気持ちがわかる』と思っている人ほど、人のちょっとした表情や仕草から、相手の感情を読み取ろうとします。しかし、読み取ろうとするのは『今』目の前にいる相手ではなく、『過去』に体験した記憶の中から似た状況を検索し、当てはまったものを「これに間違いない」と思い込んでいるだけのケースが多いのです。
あなたと会話している最中、相手から不快を示すような言動を察した場合、あなたはすぐに過去の体験から似た状況を探し、「相手に嫌われてしまった」と思い込むでしょう。
しかし、相手の本音は次の四つのどれかです。
- 全く別のことでイライラしている・疲れている。あなたの言動は無関係。
- あなたの言動になんとも思っていない。表情が乏しいだけ。
- あなたの言動にイライラしたが、その場で思っただけで嫌いになったわけではない。
- あなたの言動にイライラして嫌いになった。
相手の不快そうな表情が見えた時や相手が自分が思ったよりも喜んでいない場合など、察する人は「相手を不快にさせてしまった。嫌われてしまった」という思考に直結させやすいです。
なぜなら、常に対人関係で『関係を壊してしまうかもしれない不安』を抱えているから。
相手の気持ちを相手より早く察してしまうがゆえに、人と上手く接することができないと思い込み、相手の言動をマイナス方向にのみ捉えてしまうようになっています。マイナスを捉えやすいのは、関係崩壊の危機を回避する為に必要な情報だからです。
けれど、あなたが思っている以上に周りの人達は、あなたの言動に一喜一憂はしていません。人は誰でも『自分自身』が一番最優先の存在で、その他の存在は二の次です。だからこそ、相手の気持ちを察しようとするよりも、適度に距離を置いた関係の方が対人関係は上手くいきやすいのです。
被害妄想のような『察する』行為、やめてみませんか?
やめてみたら、もっと自分の気持ちや意見を表現できる人になれるかもしれません。
もしかしたら、それは今より生きやすくなるかもしれません。
対人関係は常に対等。あなたも相手と同じように、自分の意見や気持ちを大切にして、周りにいる人達に伝えて良いのです。
察する行為をやめる為に、次の三つを意識しておきましょう。
1.自分と人の意見が違うのは当たり前
察する人は、意見の対立を極端に怖がっている人が多いですね。対人関係は『調和』が大切で、対立はその正反対にあるから決してあってはいけないと思い込んでいませんか?対人関係において、対立する場面は山ほどあります。意見なんて、それこそ人の数だけあるのですから。
自分の意見と人の意見が違うのは当たり前でいいのです。
そこで「自分だけが正しいから、他の人は間違いを謝罪して自分を認めるべき」などと考えたら、そこから関係崩壊が始まりますよね。
ならば、意見が違った時には、お互いの意見の良いところを取り上げたり、お互いの意見を尊重できる第三の選択を探したりすれば、関係崩壊の道へは進まずに済むと思いませんか?
意見が違うから口論になるわけではありません。それで関係が終わってしまうわけでもありません。
稀に、関係を終わらせたいのかと思うほど激しく自分の正当性を主張してくる人はいますが、意見が合わないなら無理に関係を持つことはなく、関係を断つ選択をしても良いのです。
『自分と人は違う』
まずは、この言葉を心身に染み込ませてください。
違っていい。それが個性でそれが『人』です。
2.否定は拒絶ではない
自分と人の意見が対立するのは当たり前だとわかりましたね。けれど、意見が異なるからと相手から否定されてしまうと、拒絶されたように感じて悲しくなるでしょう。
しかし、『否定=拒絶=嫌われた』ではないことは、もうわかっているはずです。
意見が違った場合、相手の意見を叩き潰す目的でもなければ、意見を否定する行為はわざわざしなくても良いはずなのですが、心の余裕を失っていた場合には自制する力が弱まり、つい自分の正しさを主張しようと『反対意見を否定』してしまう行動をとってしまうこともあります。
人はいつも絶好調ではないし、疲れている時や心に余裕がない時もあるでしょう。そう思えば、相手の否定的な言動には別の原因があるのだと推測できます。
相手が不快になったのも、あなたの意見を否定してくるのも、『あなたが嫌い』なわけではない可能性の方が高いです。
3.意見や気持ちに『不正解』はない
あなたが大切にしたい人達や自分と似た人達に対して、意見や気持ちが相手と一致していないと『間違い』だと判断していませんか?
その判断こそが間違いです。
意見の違いは当たり前。では、『気持ち』は?
もちろん気持ちも、自分と人が違っていて当たり前ですよね。
同じ出来事を見ても、同じ感想を得るとは限りません。見る視点の違いによって、同じ出来事が全く違った印象を持ったストーリーとなることだってあります。それくらい自分と人には違いがあるのです。
だからこそ、意見や気持ちに『不正解』なんてありません。
誰の意見でも誰の気持ちでも、その人にとっては『正解』です。
その人がそう感じたならば、そこに間違いはありません。
あなたの大切な意見や気持ちを、正解か不正解かで判断しなくても良いのです。
『人と違う』は『自分が間違い』ではない
人は自分と似た人傾向を持つ人を好み、似た人同士でコミュニティを作って、安全と安定を図ります。だからこそ、意見が食い違うと生命の危機を感じる生き物です。
しかし、その本能を知っていれば、また『自分と人は同一でなくても良い』と受け入れていれば、意見が食い違った時に冷静でいられます。
人と意見が違っていても良い。
違うからと言って、あなたが間違っているわけではない。
違うからこそ、新しい考えを探そうと思いつけた。
あなたの意見や気持ちを大切にしてください。
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