「お金が無い」と言う本当の理由。本当は別のものが怖くて言っているだけだった

2021/04/22

口癖のように「お金が無い」と繰り返している人をよく見かけます。「お金が無い」と言うだけで、何かに勝ち誇ったような顔をしていたり、被害者のような顔をしていたり。その心理は様々なのでしょう。
けれど、本当に言いたいことは『あるものが怖い』からでした。

「お金が無い」と言いたい本当の理由

よく「お金が無い」と言う人がいますが、明日の暮らしに困るほど本当にお金が無いのでしょうか？そんなことはなありません。お金はあるんです。それなのに「お金が無い」と言い続けているのには、実は別のあるものが怖いから、そう言って恐怖の対象を回避しようとしています。
それは、『万が一の出来事』『変化する為の行動』です。

『万が一の出来事』というのは、災害や不況など、お金が社会全体に回らず苦労するのが目に見えているから、万が一の時の為に、少しでも貯蓄しておきたいという気持ちから、「お金が無い」と言って、無駄に使うことを嫌がります。

もうひとつの理由は、『変化する為の行動』です。今回の本題はこちらです。
『変化する為の行動』とは、どういうことか？たとえ話でご紹介します。
例えば、家族が新しい趣味をはじめたいと言いました。その趣味を始めるには、色々と買い揃えなければならない物がたくさんあり、そして中には高額商品もあります。
この時、頭の中で思考が駆け巡っていることでしょう。けれどその奥の奥で考えていることは、自分が何かしらの変化のある行動をしなければならないか？です。

新しい趣味ということは、一緒に始めようと誘われるかもしれません。だいたいの人が、自分が楽しいと思ったものを誰かと共有する為に「一緒にやろう」と誘ってきます。家族ならなおさらですよね。
けれど、自分はまだその趣味に全く興味がありません。つまり、新しい趣味の為に時間を割いて動くつもりはありません。しかし放っておけば、家族から誘われることは必至ですね。だから、それを食い止める為に「お金なんて無いから無理」と断言するようになります。

変化を止めたいのは本能からの訴え

そこまでして行動したくないものなのか？と思われるかもしれませんが、人は環境の変化に敏感です。そして変化をとことん嫌う生き物です。「お金が無い」と言い続ける人を「ダメ人間」と思ってしまう前に、少しだけこの先を読んで考えてみてください。「お金が無い」と言うのは、人間の本能がさせている行動かもしれないからです。

人は変化を嫌う生き物だということを知っていますか？それはもう極端に変化が嫌いです。この心理を、心理的ホメオスタシスと呼びます。ホメオスタシスとは、本来は体内を一定に保とうとする働きのことですが、心理面にも同じような働きをしています。
「お金が無い」という人は、この心理的ホメオスタシスの働きによって、お金を使って今の暮らしの流れを変化させることを嫌い、強い拒否を示しています。

言葉は現実化する

「お金が無い」と言う人の心理を書いてきましたが、ここからは「お金が無い」と言い続けるとどうなってしまうかについて、お話します。

以前、言葉の持つ力について記事を書きました。詳しくはこちらをご覧ください。【言葉はいつも自分に向けられている】
その中で、言葉は言い続けることで自己暗示となり、その言葉を現実化させようと自ら行動してしまうというものです。

「お金が無い」本当に言い続けていていいのでしょうか？
言葉に力があるとしたら、言い続けることで本当にお金が無い暮らしをしなければならなくなったとしたら？言い続けるのを今すぐに止めますよね。

お金との向き合い方

私達が暮らしている社会では、お金はなくてはならないものとして存在しています。それは本来、価値ある物を対等に交換できるようにと作られたものでした。
けれど、現在では？何だかお金に振り回されて暮らしている人が多いように思えませんか？

お金はあればあるだけ幸せなのではなく、あるお金をワクワクすること、楽しくなることに使えることが幸せなのではないでしょうか？
山ほどのお金の中で、たった一人でいることは幸せでしょうか？
一円のお金に、右往左往することが幸せでしょうか？

お金は向き合い方によって、価値が変わるものです。お金至上主義の人は、人との繋がりから幸せを感じられることはありません。お金がそこに無ければ、人間関係を築くことも無駄だと思ってしまうからです。
「お金が無い」と言い続けるよりも、「お金は暮らしの一部であって全部じゃない」と考えてみませんか？あなたの暮らしの中には、お金以外に大切なものがたくさんあるはずです。まずは、それを再び見つけてください。まずはそこから、再び気付いてみてください。