人の言動を見てイライラするのは、その人に問題があるのではなく、その人の言動が自分の心の中にある抑圧した気持ちを刺激しているからです。心の棘を抜いて、楽になりましょう。
目次
人の言動にイライラする無意識の心理とは?
何かをするたびに言い訳っぽい理屈を口にする人、ミスをしてもその後に談笑している人を見かけると、心に強い苛立ちを感じませんか?
その怒り、相手に向けているようで実は全く別のところに向くべき怒りです。
イライラさせる対象が目の前にいるから、多くの人は「この人が私を苛立たせるのが悪い」と考えて、様々な対処を実行しますが、あまり効果は得られません。
なぜなら、その怒りの矛先は本来自分自身に向いているからです。
どんな対処を試みても思ったような効果が得られなかったり、同じ出来事に遭遇すると何度も同じやり取りになってしまったりするのは、向けるべき対象が間違っていたから。
では、向けるべき矛先とは一体どこでしょうか?
1.自分が自分に許可していない言動
実際に誰かの言動が引き金になってはいますが、イライラの大元は『人の問題に自分が反応する心』です。
どうして人の問題にわざわざ自分の心が反応してしまうかと言うと、それは自分が自分に許可をしていない言動を、その人がやっているから「私はできないのにズルい!」と感じているからです。
この心の反応は無意識の領域で行われているため、自覚はほぼありません。また、目の前にイライラの対象がいることで、自分の内面がイライラの元だなんて思いもしないでしょう。
もし、誰かの言動で心がざわついたりイライラしたりすることがあれば、その人の何にイライラしたのか書き留めて、次のステップでイライラの大元がどこにあるかを考えてみましょう。
2.規制しようと思った出来事を思い返す
心理学者アドラーは、課題の分離という項目で自分と他者の問題や課題を分離することが、対人関係をより良くすると言っています。
まずは、人の言動でイライラしてしまう自分の感情そのものの動きに意識を向け、「どうしてこう感じるのか?」を読み取ってみましょう。
誰かの言動でイライラした記録や記憶を読み返し、イライラするポイントを明確にします。これには紙に書き出してみると、よりわかりやすくなるのでおすすめです。
そして、そのイライラのポイントをどうして自分に許可していないのか、そのキッカケとなった出来事を記憶の中から探してみましょう。
最近の出来事ではないことが多いので思い返すのは簡単ではないかもしれませんが、記憶の中にしっかりと刻まれているはずです。ゆっくり思い返してみてください。
親との関係や幼少期の友達との関係、学校の先生や地域の大人との間で交わされた会話や体験など、様々な出来事がキッカケとなります。「〜しなきゃいけないんだ!」と強く思ったからこそ、今も自分を規制し続けているのです。
その出来事や気持ちを思い出したら、「(自分の名前)は〜と思ったんだね」と、第三者のように当時の自分の気持ちを受け入れる言葉を声に出してみてください。受け入れる姿勢をとることで、心の中にあったわだかまりは、ゆっくりと溶けていきます。
3.意識して規制を緩めよう
自分が自分に許可していない言動のキッカケとなる出来事を思い出せましたか?思い出せたら、次のステップへ進みましょう。
次は、自分に対して意識して規制を緩めて、生きやすくしていきましょう。
これまで無意識に自分の言動を規制し続けてきたので、心が拒否の姿勢を見せるかもしれません。しかし、そんな心の動きもまた規制せず、動きのままに許してあげてください。
生まれた感情に正しいも間違いもありません。
感情は、あるがままに受け入れて大丈夫です。
イライラの大元が心の中から無くなると、人の言動でイライラする回数が格段に減ります。周りを見て、いつもイライラしていた自分がいたなんて、不思議に思うかもしれませんね。
あなたの心次第で生きるのは楽になる
今、生きているのは『あなた』です。あなたが物事を捉えて解釈して感じて、気持ちを表現しています。
その解釈を捉え方を変えたら、生き辛さを和らげることができるでしょう。
生き辛さの中で苦しんでいたら、試してみませんか?
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