苦しい過去を何度も思い出す理由。『生きる』を楽にしよう

苦しい体験をすると、どうして苦しみの中にいつまでも浸ってしまうということありませんか?
思い出せば苦しい。
なら、思い出さなければいい。
こんなシンプルなことが、どうしてかできない。

思い出して苦しむ。それはどうしてだと思いますか?

目次

 

苦しい過去を思い出す理由

黄色の花の写真

苦しい体験をして、後になってから何度もその体験を思い出しては苦しい思いを感じてしまい、それ自体にまた苦しんでいる。そういう繰り返しをしていませんか?
思い出すから苦しい。ならば、思い出さなければいいだけなのに、どうして苦しみを何度も思い出してしまうのか。

たとえ話をしてみましょう。

例えば、学校や職場内でいじめられた過去がある人は、そのグループから抜けて何年も経っているのに、いじめた人達のことをいつまでも恨み、憎み続けています。
いじめの理由ははっきりとわかりませんでした。どうしていじめられたのか、キッカケは何だったのか、何もかもわからないまま逃げることで、いじめられる環境からは逃れることができました。
けれど、いじめられた人が受けた傷は、何年経っても癒えることは無く、ふとした瞬間に思い出しては、苦々しい記憶とともに恨みや憎しみを燃え立たせています。

その理由は?
それは、こんな風に考えていることが原因です。

いじめられたのはなぜ?
自分が嫌われ者だから?いじめられて当然の立場だったから?
そんなはずはない。
いじめられるなんて、いじめる人が存在しているこの世界自体が歪んでる
相手も歪んでる、ねじ曲がってる
だから自分がいじめられた。世界が間違っているからいじめられた
だから自分は悪くない
仕方のない事だった
自分ではどうしようもなかった
だから、自分は悪くない
だから、今も不遇な立場にある自分は悪くない
だから、相手を許すこと=この記憶を忘れることは許したくない

このような思考は、自分を守る為のものです。辛い苦しい現実に、どうにか対処しようとした心が考え出した『自分は悪くない』という思い込みがつくり上げた思考です。

苦しい記憶は、その人にとって自分が不遇の立場にいることの証明です。辛く苦しい今があるのは、こんな過去があるからと思えば、自分は何も悪くはないと言い訳できますよね。
その証を失いたくないから、いじめられて嫌だった記憶を忘れたり、相手のことを許したりすることはしたくないと決めているのです。

一種の逃避ではありますが、この逃避は自分自身も深く、そして何度も傷つける行為であることを忘れてはいけません。
思い出したくもない記憶を、何度も何度も思い出しては、嫌なことを自分に突きつけ、「決して忘れないで。許さないで。じゃないと過去の自分を、今の自分を否定することになる」と自分を追い詰めています。

では、どうすればこの思い出しの苦しみを止められるのでしょうか。
三つの方法をご紹介します。もし、苦しい過去に心を痛めているなら、試してみませんか?
すぐにはできないかもしれません。何度か試してみたら、心が少しだけ楽になるかもしれません。
まずは、今を変える行動をやってみませんか?

 

1.思い出す行為をとめる

苦しみからは抜け出す方法は、とても簡単なように聞こえて、実行してみるととても難しく感じます。それでも、苦しみから抜け出すには、その難しさを乗り越えなければなりません。

苦しみから抜け出すには、
過去を捨てること。過去を思い出そうとしたら、別のものに集中して意識をそらすこと。
未来に絶望しないこと。
今だけを見つめること。

過去に囚われて生きるのは、妄想の中で生きている状態です。本来の世界に目をつぶり、自分がこうなったのは仕方がないという言い訳の妄想世界の中に逃げ込んでいる状態です。
その中は居心地が悪いのに、抜け出す方がより悪い方に行ってしまうかもしれないと考えると怖くて、その中から抜け出せなくなっている状態です。

その中は辛いですか?
辛ければ出てみましょう。
もしかしたら、外の世界は想像していたものと違うかもしれないのですから。

未来に絶望してしまうと、何もする気は起きなくなります。辛い中にいたら、心を殺して死ぬのを待つだけの人生になってしまいます。目を開いて、顔を上げれば、楽しいと感じられる時間があるかもしれないのに。

過去や未来に縛られる苦しみについての別記事もあります。
こちらも参考にしてみてください。
苦しみを増大させる『二の矢』の思考。想像力豊かな人ほど苦しくなる理由

 

2.過去の気持ちを受け入れる

過去の辛い出来事を思い出すことを止めようとした時に、注意してほしいことがひとつだけあります。
それは、その時に沸き上がった気持ちまで否定してしまわないでください。

どんな出来事があっても、それをどう感じるかの自由は誰にでもあります。それを誰かにどうこう言われる筋合いはありません。気持ちは常に自由に感じていいのです。

辛く苦しい出来事の思い出しをとめようとした時、苦しかった気持ちも再現してしまいますよね。その時、「こんな風に思っちゃダメ」とは考えないでください。気持ちは、受け入れてあげてください。
もし、その時の気持ちを否定し続けてしまうと、その時の自分自身を否定することになってしまいます。その否定が、あなたを深く傷つけてしまうことになるかもしれません。

辛かったね。苦しかったね。と、過去の自分の気持ちは、受け入れてあげてください。そうすると、気持ちが落ち着くための場所が心の中にできます。

 

3.『今、生きる』ことに集中する

人生は、今この瞬間です。現在という時間が連続していって、未来をつくります。過去も未来も頭の中で想像するものですよね。
人生は、『今』という時間だけだと考えてみてください。そうしてみると、過去に振り回されることが、バカバカしく思えてきませんか?

もう過ぎ去ってしまった出来事。言ってしまえば、終わった出来事です。それにいつまでもしがみ付いているのは、あなた自身だということを認めてください。

だから、『今』だけを見つめてください。
今、どうしたいのか。
今、何をしたいのか。
今、やりたい事に集中して、今だけの時間、この瞬間を生きるように意識してみてください。

それが数時間続き、数日続き、数か月続いたら、辛い過去の妄想の中に燻っていた時とは違う未来が開けるはずです。
今を生きる以外に、未来に辿り着く方法はありません。
今を、ただひたすらに集中して生きてください。
過去の妄想が襲い掛かってこようとも、それを振り払って今だけを見つめましょう。

 

あなたの人生は過去ではなく現在にある

白ユリの写真

苦しさや辛さの中には、未来への不安や過去への回想があります。特に、過去の出来事は現実に起きているからこそ、気持ちが離れづらいと感じますよね。

けれど、勇気を出して離れてみてください。
いきなり過去ときっぱり距離をとるのは難しいでしょう。少しずつ少しずつ、過去と距離を置いて、しがみ付いてしまった過去の感情から離れて、今ある時間とそこに生きている自分自身に集中できるようになっていきましょう。

それは、あなたの人生を豊かにすることに繋がります。
それは、人生を楽しむことに繋がります。

あなたの人生は、過去にはありません。
あなたが今、生きている時間という『この時』が人生です。
さぁ、苦しさから抜け出しましょう。

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