対人関係のコツは『話し合うスキル』言いたい事がうまく伝わらない原因を知る

前回の記事で【言い争い・口論になる理由と対策】をご紹介しましたが、今回はさらに具体的に対策をご紹介します。

目次

 

話し合いには『スキル』がいる

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すれ違い・勘違い?なぜ言い争い・口論は起こるのか?理由と対策】の記事で、言い争い・口論になる理由と対策を書きました。対策で書いた内容は、行動を起こすキッカケとなる考え方のポイントに絞りましたが、それだけではわかりにくいとのことで、今回はより具体的に対策をご紹介します。

言い争い・口論になる理由は、『相手が何を考えているかわからない』ことに起因して、不安などの感情が湧き上がり、冷静に話し合いができなくなりました。
では、冷静な話し合いには、どんな行動が必要なのでしょうか?

冷静に話し合いをするには、起きた出来事の整理が不可欠です。
出来事を時系列にまとめるだけでは不十分で、それだけでは話し合いの場で感情が爆発してしまった人も多いでしょう。

感情的にならずに話し合いを進めるには、まず自分自身が冷静な第三者になる必要があります。整理すべきポイントは三つ。

  1. 出来事の時系列順の整理
  2. 感情の整理
  3. 過去の記憶との切り離し

よく男性と女性の言い争いで論点がズレるという話を聞きますよね。それは、男性は起きた出来事の事実だけを見ていて、女性は出来事によって感じた気持ちを見ている為、論点がズレてしまうというものです。
この現象はよくある光景で、特に男女間では感じた人が多いでしょう。男女という性差だけではなく、『男女の役割』という固定観念によっても、この思考のズレは作られます。

この三つを具体的にどう行動に結びつけるか、一つずつみていきましょう。

 

1.出来事・感情の分離と分析

まずは、起きた出来事と感情を切り離して考える必要があります。
出来事と感情をごちゃ混ぜにしてしまうと、何が問題だったのか、今後の課題は何なのかが全く見えてきません。感情に寄り添ってもらえれば、その場では解決したかのように見えても、行動に活かされていないので同じ問題が再発します。

出来事と感情を整理する為、紙に書き出してみましょう。

出来事:いつ・誰が・何を・どうした。
ここでまとめるのは、時系列に沿って出来事を整理します。そこで感じた気持ちは別にまとめるので、同じ紙には書きません。

感情:何に対して・どう感じた。それに対する相手の反応を・どう感じた。
時系列に沿って書き出した出来事に対して、どのように自分が感じたのか、言語化して書き出します。自分から見た相手の反応とそれに対する自分の気持ちも言語化します。

疑問点や課題は、さらに別に書き出しておくと、話し合いを行う上で論点がズレにくくなるのでおすすめです。
まずは、出来事と感情の二つを分けて書き出すところから始めてみてください。

 

2.『過去の出来事』を連結させているか

言い合いになってしまった場では、よく過去の出来事を蒸し返して、相手にさらなる怒りをぶつける人がいます。女性特有と言われますが、男性にも見られる行動です。
この行動の真意は、「苦しさをわかってほしい」気持ちや「自分を大切にしてほしい」気持ちです。

話し合いの場では、『今現在の問題と課題』に絞って進めないと、解決が難しくなるだけでなく、相手との関係を悪化させかねません。
過去の出来事はどうすることもできないものなので、その時に言ってくれなかった不信感を抱かせてしまったり、終わった出来事を蒸し返す意地の悪さを持っていると思われたりして、メリットにはなりません。

この場合、出来事・感情の分離・分析の紙に、過去の出来事で消化していない感情として書き出し、自分の中で消化したり、「こういう気持ちを抱えている」と冷静に相手に伝えたりします。
相手に感情をぶつければ終わりというわけではないので、感情的にならないよう、まずは自分の中で消化できるかどうかを試してみてください。

このような過去を蒸し返す行動は、過去の話し合いにおいて、自分が納得できないまま解決としてしまった人に多く見られます。
「言っても無駄」や「言わなくてもわかってほしい」など、早々に話し合うことを諦めたり、相手を試す行為をしたりせず、お互いが納得する解決策を見つけられるまで、話し合いは何度でも行うべきです。
ただし、完璧な解決策はありません。何かに妥協する可能性は必ずあります。自分にとって都合が良い解決策を探すのではなく、お互いが納得できるwin-winの解決策を探しましょう。

また、話し合いの論点が「何度も同じことを繰り返している」であれば、過去の出来事を持ち出すのは悪くありません。この場合は終わった出来事ではなく、現在まで継続している問題・課題として取り上げているので、納得いくまで話し合いましょう。

 

3.話し合いは『事前予約』

『話し合い』は、討論の場であって論争の場ではありません。相手を言い負かそう、相手に謝らせようとするならば、予告なしに突然話し合いを始めるのもいいでしょう。
けれど、それでは相手には不満が残り、穏やかな話し合いとならない可能性が高くなります。

『話し合い』は対等であることが前提です。お互いを尊重し合い、「より良くするには?」について話し合う為に設ける場です。それなのに、相手に話し合いの為の準備をさせないのは、不意打ちですよね。
自分が出来事や感情の整理をし、何が問題点かを客観的に確認したように、相手にもそれを行う時間を与えなくては、対等な話し合いにはなりません。

事前に、いつ・どこで・何について話し合うかを相手に伝え、予約しておきましょう。
大袈裟に思われるかもしれませんが、不意打ちを喰らわせるよりも、お互いがwin-winの第三の提案を選びやすくなります。

 

話すスキル・わかり合う努力

手を繋ぐ人の写真

意思の疎通には、態度や言葉など様々な手段が選べますが、話し合いの場では的確に相手に伝えることが重要です。

自分の中にある感情、出来事との関連性。感じたままを言語化するのは、なかなか難しい作業ですが、自分の中にある感情がどういった言葉で相手に伝えられるか、その言葉ではどう伝わるかを考えていると、だんだんと自分の感情を深く見る習慣が身に付いていきます。

自分を観察し分析し、相手に理解してもらえる伝え方を身につけましょう。
自分の利益の為に相手をうまく転がそうとするのではなく、相手に謙って自分を偽るのではなく、自分も相手もwin-winになれる未来に辿り着くために。

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