コミュニケーションは言葉だけでは足りない

2021/04/19

コミュニケーションの手段として、言葉で伝えるだけでは足りないことが非常に多いと思いませんか？なら、何を足せば十分なコミュニケーションになると思いますか？

言葉は聞く人によって変わる

言葉はとても簡単に使えるコミュニケーションツールですが、とても不安定なコミュニケーションツールだと思ったことはありませんか？
ちゃんと伝えたはずなのに、言い間違いや聞き間違いで伝わっていなかったり、言葉を尽くして伝えようとしたのに、意図しない方向に受け取られてしまったり。言葉をメインのコミュニケーションツールとして使っているのに、人類は未だに思ったままを相手に伝えることができていません。
どうして言葉はこんなにも伝えるのが難しいのでしょうか？

例えば、こんな状況でこんな事を言われたら、どういう風に聞こえるでしょうか？
休日に家で料理を作っていたところ、家族が集まって作りかけの料理を見て言いました。
「今日のご飯、これか～」
このひと言の呟きだけで、あなたはどんな意味が含まれていると思いますか？
毎度変わらないレパートリーに飽き飽きしている？
好きなメニューが出たことが嬉しいけれど、はしゃぐと恥ずかしいから控えめなトーンで呟いている？
実は前日の外食でメニューが被っていたことにガッカリしている？
その他にも考えられる意味はたくさんありますね。

このように、言葉を聞いただけの場合は、言った相手が本当にどう考えて言ったのか、本心をはかることはとても難しいんです。
言葉は、その時の声のトーン、言い方、タイミングなど、様々な要因が重なって相手に伝わります。意図しない意味が含まれてしまうのは、そんなところに情報が隠されているからなんです。

言葉以外のコミュニケーションツール

私達はコミュニケーションのほとんどを言葉に頼っています。『言えば伝わる』と思っていると、思わぬ事件に貼ってしてしまうことがありますよね。言った言わないの水掛け論は、こんなところから起きています。

では、他に使えるコミュニケーションツールはないのか探してみると、もっと単純で当たり前のツールが見つかるはずです。それが以下の3つです。
言葉と一緒に使うことで、相手に気持ちを誤解されにくくなります。けれど、万能ではないので使い方には注意ですね。

１．文字

手紙やメールなど、文字として言葉を捉えると、また違った受け取り方ができることもあります。
お礼の気持ちや感謝の気持ちは、特に言葉とともに文字として相手に伝えるといいとされているのは、後に残って読み返せたり、言い間違いがないかを送る前に何度も確認できたりするからです。

最近、大切な人に手紙やメールを送っていますか？LINEのスタンプだけでは、雰囲気は伝わっても気持ちまでは伝わりません。ノリでスタンプを送ったとしても、ちゃんと伝えたい気持ちほど、丁寧に文字にして伝えてみましょう。

２．表情

表情は雄弁です。特に気持ちが顔に出る人ほど。
不愛想だったり、無表情で感謝されても、感謝されている気がしませんよね。怒った顔で注意されると、注意されたことよりも怒っていることに気が向いてしまって、注意が頭から抜けてしまうことありますよね。

表情は言葉に乗せたい意味を伝える有効なコミュニケーションツールです。相手の顔を見ずに話している人は、一度ちゃんと向かい合ってみることをおすすめします。
顔を見て、目を見て、相手が何を話しているのかを視覚的に捉えると、顔を見ずに話している時よりも多くの情報が得られるはずです。その情報は、相手があなたに伝えたい気持ちの一部です。

３．態度

表情と同じように、態度も重要です。ふんぞり返って謝罪している人なんて、いませんよね。それと同じように、言葉を伝える時にはその言葉に合った態度があります。
感謝を伝えたい時には頭が下がるし、嬉しい報告をする時は両手をあげることもあります。言葉に合った態度というのは、言葉に含まれる気持ちを示してくれる重要な要素です。

気持ちを伝えるのがコミュニケーション

あなたは、言葉を交わす相手とちゃんと向かい合って話していますか？
気持ちを伝える時、相手の顔も目も見ずに言葉を投げつけても、あなたの気持ちは少しも伝わりません。言いたいことだけ言い逃げても、相手には全く伝わらないでしょう。コミュニケーションとは、気持ちを伝えることを指します。相手と通じ合うこと、意思や感情を共有すること、それがコミュニケーションです。

とても昔に言葉は作られ、今も言葉は変化しています。時代とともに言葉の持つ意味は変化し、別の意味を含めて新しくなっていきます。その中で、私達は相手に気持ちを伝える手段として、言葉を使わなければなりません。
新しい言葉を率先して使えというわけではありません。言葉に含まれる意味を、言葉に乗せたい気持ちを理解して、相手に向けていることが大切です。

ちゃんと伝わるように、ちゃんと通じるように。言葉とそれ以外のツールを使いあわせてみてください。きっと前よりもあなたの気持ちが相手に伝わるはずです。