生きていると、たくさんの問題と出会います。それは、自分自身を成長させる為のハードルだったり、自分ではどうすることもできない困難だったりと様々です。
そんなにたくさんある問題の全てを、解決や改善できるでしょうか?
目次
立ち塞がる問題との向き合い方を考えよう
私達は小さな頃からずっと、問題に対しての向き合い方はたったひとつだと教えられてきました。『問題が起きたら、即座に原因をつきとめ、解決・改善していけばいい。それが成長するということだ』と。
けれど、これだけが本当に正しく唯一の方法なのか、疑問に思ったことはありませんか?
人は生きている間にたくさんの問題に出会います。自分自身の内面に関係することから、対人関係、社会環境などの自分の外側に対する問題まで、本当に様々です。
問題がたくさんあるように、その原因もシンプルではありませんよね。ひとつの問題に見えていたものが、紐解いていくと、実は複雑に絡み合ったいくつもの小さな問題の集合体だったということも。
小さな頃の教えに従い、私達は問題が提示される度に、その問題をどう解決していくか、改善して前に進むかを迫られています。
けれど、そもそもの前提がおかしいですよね。
世の中には、自分自身の力だけでは、どうやっても解決することも改善することもできない問題が山ほどあるんですから。
では、人生で出会うたくさんの問題に対して、どう向き合っていくのが良いのか。今回は3つの順番に沿って、問題の向き合い方をご紹介します。
1.誰の問題か考える
まず考えることは、その問題が誰の問題かということです。
人は、対人関係上において、相手の内面に踏み込みすぎています。人との距離感が近づきすぎてしまうと、その人の問題を自分の問題のように感じてしまい、何とかして解決や改善の策を探そうと考えに没頭します。
しかし、そもそもの問題が自分のものではないので、なかなか解決も改善もしません。なぜなら、それは自分が行動してどうにかなる問題ではなく、その人が行動しなければ解決も改善もしない問題だからです。
自分自身が解決・改善できる問題は、自分が直接関わるものだけです。たとえ親密な関係性の人だったとしても、人の問題を解決や改善はできないんです。
その問題が誰の問題なのか、まずはそれを考えて、問題を振り分けてみましょう。
2.今できる事はある?
問題が自分に直接関わるものだということがわかったら、次にすることは、できる事があるかどうかを考えます。『できる事』というのは、『今この現状ですぐにできる事』です。
例えば、今すぐには何もすることができない問題に対して、ずっと悩み続けるのは大きなストレスですよね。そういう問題は、一度放置することに決め、頭の片隅にでもおいやってしまいます。考えるだけ時間は無駄になり、心に余計なストレスを与えてしまうだけですから。
今すぐに、問題を解決したり現状を改善させる為の行動があるとすれば、その行動に取り掛かります。まずは、行動できるかどうか、今すぐに取り掛かれるかを考えてみましょう。
3.どうにもならない問題もある
自分の周りで起きる問題には、大きく分けて2種類の問題があります。
ひとつは、自分の力が及ぶ問題や自分の内側の問題です。自分の力で解決することが可能な範囲に起きているので、努力次第で何でもできます。
もうひとつは、自分の力が及ばない問題や自分の外側に原因がある問題です。そもそも力が及ばなければ、問題を見つけても解決することはどう頑張ってもできません。そして、自分の外側に原因がある場合、自分がどう力を尽くそうとも、原因を解消できませんよね。
多くの人は、自分にはどうすることもできない問題に対して、強い不安を抱えて、それがストレスになっています。こういった人は、人の問題を抱えていたり、今すぐにできる事がないのに悩み続けたりという特徴があります。
もし悩み続けている問題があったら、誰の問題なのか?今すぐにできる事はあるのか?を考えてみてください。考えてみれば、どうにもならないんだという答えが見つかるはずです。どうにもならない問題は、どうにもできないので考えることを止めましょう。
解決力よりも手放す勇気
問題解決力を磨けば、どんな問題でも解決できる・改善できると謳う人は多いですが、それは正解とは言えないと思います。何をどうやっても人の心を変えることができないように、努力の仕方を変えても解決できない問題はいくらでもあります。
そんな時に向き合うのは、問題の原因ではなく、問題そのものとの向き合い方です。
誰の問題なのかを振り分け、人の問題であれば口も手も出さないでいればいい。
自分の問題に対して、今できる事があるかを考えて、行動に移せばいい。今すぐにできる事がなければ、とりあえず放置しておいていい。
自分にはどうすることもできない問題であれば、その問題を忘れてしまったり、問題を手放すことは間違いではありません。「問題から逃げてはいけない」という人もいますが、問題から逃げることは悪いことではありませんよ。
逃げるということは、自分の力を知っているからこそできる行動です。全てに玉砕覚悟で向かっていくことが美徳とした古い価値観は捨て、問題とどう向き合っていくかを自分の考えで決めてもいいということを覚えておいてください。
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