『怒り』は限界を訴える意思表示。『怒る』以外の伝え方を身につけよう

仕事や勉強、人と接している時などに、自分では抑えきれないような怒りを爆発させてしまった経験はありませんか?
その『怒り』、本当に伝えたいことは「もう限界だ」という気持ちだったのではないでしょうか。

どうして人に怒りをぶつけてしまうのか、それを止める為の方法もあわせてご紹介します。

目次

 

人に『怒り』をぶつける理由

猫の写真

『怒り』は二次感情だと言われています。その理由は、何かしらの原因があって、それに対して不安や不満、悲しみや寂しさを感じることで怒りを表現するに至っていると考えられているからです。
あなたにも覚えはありませんか?イライラしたその気持ちのはじまりは、小さな寂しさや不安だったということ。

周りにいる人に対して怒りをぶつけるという行動は、成熟した大人がやる行動とはいえないかもしれませんが、よくよく考えてみれば、いい大人が我慢の限界を迎えて、自分ではどうしようもなくなってしまったのだとしたら、相当な苦しみや辛さを感じているのかもしれませんよね。

例えば、仕事に追われているのに、さらに積み重ねられる未処理の仕事の山。それを見て、周りの同僚や上司は手伝うどころか、見向きもしてくれないとしたら、どう感じるでしょうか?

自分ばかりが大変。
誰も手伝ってくれない。
誰も労ってくれない。
誰からも見向きもしてくれない孤独なんだ。

こうした不満や悲しさといった感情が積み上げられていくと、どんどん心に余裕はなくなっていきます。やがては、感情が爆発し、それが周りの人達にとっては「突然怒り出した」と見えてしまいます。

怒りは、「もう無理だ。助けてほしい」という気持ちの表れなのです。
それを怒り以外の方法で伝えられなかったのは、我慢が美徳とされている日本人らしいといえばらしい行動だと思いませんか?

けれど、いつまでも『怒り』で気持ちを伝えていてはいけませんよね。怒り以外の方法で、きちんと自分の気持ちや状況を整理し、相手に正しく伝える方法を身につけてみませんか?
気持ちとの向き合い方を知れば、きっと生きる辛さを和らげてくれるはずです。

 

1.クールダウンをする

怒りは瞬間的に頂点に達し、しばらくすると緩やかに落ち着いていきます。まずは、怒りの感情を落ち着かせるクールダウンの時間を設けましょう。

クールダウンする為には、一番はその場を離れて一人になることです。
目の前に怒りの原因があると、気持ちが落ち着くどころか燃え続けてしまいます。一人になれる場所へと移動し、深呼吸を繰り返しましょう。気持ちが落ち着くまで、思考を停止させ、怒りの再燃を防止します。

数を数えたり、綺麗なものや広大な風景を見たりしても、気持ちを落ち着けやすくなります。自分が一番落ち着けるクールダウン法を探してみてください。

 

2.『怒り』の出来事・問題点を整理する

気持ちが落ち着いてから、物事を整理しましょう。
起こった出来事を時系列に書き出し、何があったのかを整理します。そして、あなたが怒りを感じることになった問題点を洗い出しましょう。

ここでよく思い間違いしてしまうのが、『相手の人格』に対して怒りを感じたのか、『相手の行動』に対して怒りを感じたのかという点です。

怒りを感じ、頭の中が一瞬で沸騰状態になります。その時、人は「相手を徹底的に叩き潰そう」という極端な感情を持ってしまう場合もあるのです。本当は、相手が起こした行動に怒りを感じているにも関わらず、相手そのものが問題なのだと、問題点をすり替えてしまうのです。
ここに気を付けておかないと、どんなに出来事を整理しても、「あの人がいるから悪いんだ」という結論以外に出せなくなってしまいます。

問題点は、必ず『相手の行動』や『周りの状況』にあるはずです。
怒りの矛先をすり替えてしまわないように、気を付けて。

 

3.言い方・伝え方を考える

重要なポイントは、自分がされたら、嫌だと感じる言葉や言い方を使わないことです。

例えば、こんな風に言われたら、嫌ではありませんか?
「昨日、あなたの掃除当番だったけど、やらないで帰ったよね。見てたよ。忘れてたのかもしれないけど、当番はちゃんとやらなきゃダメでしょう。忙しいけど、やっておいたから。今後、当番を忘れないで」
こんな風に言われて、素直に謝罪と感謝する気持ちが湧きますか?湧きませんよね。

恩に着せる言い方や、失敗を責める言い方や言葉を選べば、その時点で相手の態度は硬化します。相手をはなから拒絶する姿勢をとらせてしまえば、伝えたいことは正しく伝わりません。

「ひと言だけ言いたい」と思っていても、そのひと言を口にした瞬間に全部を吐き出してしまうのは、よくあります。
だから、伝えたい事と伝える為の言葉を選んでおきましょう。

どういう風に言われたら、素直に耳を傾けることができるでしょうか?
どういう風に言われたら、嫌だと感じるでしょうか?
まずは、自分が言われる立場だとしたら、を考えてみてください。

 

イライラを溜め込まない

池の写真

感情はコントロールできるものです。「自分ではどうにもできないから仕方ない」と考えてしまえば、コントロールする術を失ってしまいます。
自分の心から生まれたものが、自分でコントロールできないはずがないのです。

コントロールできないと感じるのは、感情を溜め込みすぎて、何に対してどんな感情を抱いていたのか、わけがわからなくなってしまった時ではありませんか?

小さなイライラでも我慢せず、周りに伝える努力をしてみてください。
それは、あなたの心の平穏の為でもあり、対人関係を安定させる為にも繋がります。

問題点や出来事を整理することに慣れれば、小さなイライラくらいなら、その場でクールダウンし、伝え方を考えて、『自分は怒りを感じた』ことを相手に伝えることができるようになります。
その時には、もう怒りを人にぶつけて、自分の気持ちをわかってもらおうとはしていないはずです。

言葉を選び、伝え方を考え、あなたの気持ちを伝えましょう。

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