第一回の【周りの為に『自分』を作ってきた人へ。『自分』を取り戻そう】では、価値観を探り、改めて自分の価値観が何なのかを知りました。
今回は、『自分』に従って行動できるようになっていきましょう。
目次
察するのが当たり前になっている
人に優しくすることに慣れているあなたは、ちょっとした行動やたったひと言の返事から、人の気持ちや状況を察するのが非常に上手です。察するのは、あなたの得意分野なのかもしれませんね。
けれど、人の気持ちや状況は察することが得意なのに、いざ自分のこととなると全く能力を発揮できないのではありませんか？
何かを選ぶのにも、つい人の顔色を窺う癖が抜けず、自分が本当は何を望んでいるのかわからなくなっていませんか？
好きなもの、好きなこと、やりたい事、やりたくない事。何でも自分で選んでいいと言われると、途端に迷ってしまいませんか？
『自分』を見失っている状態では、人のこととなると考えるのも行動するのも素早いですが、自分のことには鈍感そのもの。
第一回で自分の価値観を知りましたね。改めて知った価値観は、あなたの人生の舵取りをする大切な基準です。
それは、いつまでも変わらないものではありません。いつでも揺れ動くし、何かの出来事を経験して大きく変わることもあります。
価値観は、自分が育てていくものです。
その価値観を元に、自分に素直に生きてみましょう。
まだはっきりとしない『自分』を、さらに深く知っていきましょう。
第二回：自分の直観で生きる
ここでは、自分の直観で生きることに挑戦していきます。
まず、『直観』とは、直感ではありません。その違いから解説します。
直感とは、物事を感覚的に瞬時に捉えることであり、勘のことです。
直観とは、過去の経験や記憶をもとにして判断することで、感覚的な直感も科学的な推理も行わず、本質を捉える認知能力のことです。
例えば、人との衝突を避ける為に、自分の好みではないものを選んでしまった経験はありますか？
その行動は、「嫌だな」との直観を無視し、すぐ未来に起きるかもしれない問題を推理し、それを回避しようとした結果の行動です。
優しい人こそ、人に合わせよう、人の期待に応えたいと無意識に我慢や無理をしてしまいがちです。多少の我慢が必要な場合もありますが、多くの場面では直観を選んだ方が、自分にとって良い方向へ導かれます。
あなたの直観を養っていきましょう。
１．好きなことを探す
まずは、あなたの「好き」を探してみましょう。
好き嫌いは『自分』を知る大切な基準の一つです。あなたの好みを把握してみてください。
どんな場所で心がウキウキしますか？
よく足を運ぶ場所はありますか？
どの色で心が落ち着きますか？
どの色でやる気が湧いてきますか？
どんな手触りの素材が好きですか？
惹かれる香りは何ですか？
何をしている時に楽しいと感じますか？
２．やってみたい事リストを作る
次は、やってみたい事リストを作成してみましょう。
好きなことがわかってくると、だんだんと「あれはどうかな？これはどうかな？」と興味が湧いてきます。それを書き出しましょう。
リストに書き出せたら、どれからやってみたいかのランキングにし、興味のある順番に並べ直します。
３．一つずつ行動していく
最後は、リストの一番上から実際に行動に移してみましょう。
スカイダイビングがやってみたければ、季節は問わずにその場ですぐにできる施設を探し、予約しましょう。
ひとつ行動すれば、行動する勇気や気力は次々に湧いてきます。人に向けられていた行動力が、ここでは自分に向けられているのがわかるでしょう。
実際に体験してみたら、それを続けるのもいいし、合わないとわかれば次のリストを実行してみてください。
あなたの人生を彩る出会いがあるかもしれません。
あなたの為の時間を過ごして
人の為に、人の役に立つようにと過ごしてきたあなたは、時間のほとんどを自分以外の人を優先して埋めてきました。今度は、それを逆転させましょう。
自分の為の時間を使って、自分の為に生きてください。
何も人を蔑ろにするわけではありません。今まで人に対してのみ全力投球だったのです。それを自分にも向けるだけのこと。
『自分』がだんだんとわかってきたのではありませんか？
もっと『自分』を知って、もっと『自分』を出していきましょう。
それはきっと楽しさと喜びに満ちているから。
明日は最後の回となります。
人の為に抑圧してきた『自分』を取り戻しましょう。
第三回【内省して自分を振り返る。『自分らしさ』は自己中ではない】
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