誰かを『許す』為に、自分の気持ちに嘘をついていませんか?
感情を封じてしまえば、その苦しみは心の中で行き場を失い、いつまでも消えることはありません。
自分がこれ以上苦しまなくて済むように、無理に『許す』行為をやめましょう。
目次
『許す』べきを考える
何らかの口撃や攻撃を受けて、それを許さないでいると、心の中に重石が詰まっていくような感覚になりますね。許さないままでいると、その重石がどんどん重くなり、それが辛くて苦しくて、自分を悩ませてしまう。
それならば、相手の行為を許し、自分の中にある重石を手放そう。という考えがあります。
ある一面を見るならば、この許す行為は自分自身を楽にする為に行われるので、良い結果を得られるでしょう。
しかし、ある一面を見れば、自分がされて嫌だったこと、それも怒りを感じるほど嫌だったことを許さなければならない苦しみを飲み下し、相手を許さなければならないのは、自分を否定しているのと同じではないでしょうか?
こちらの記事では、自分の為に『人を許す』行為についてご紹介しています。【『許せない』その気持ちはいつか昇華できる?許せない心を癒す方法】
しかし、こちらで紹介しているのは、あくまでも自分が楽になる為という前提です。何でもかんでも許せば楽になるというわけではありません。
1.無理に『許す』と考えなくていい
相手を許すのは、自分の気持ちに整理をつける時や、自分の思考や価値観が変化して自然と許せるようになった時で構いません。
そうではない怒りが頂点にある段階で、気持ちを押し殺してまで相手を許そうとするのは、自分自身を粗末に扱う行為です。
それでは、あなたの気持ちに行き場がありません。
それでは、あなたの心は苦しんだままです。
子供同士のこんな場面を見たことはありますか?
公園で、Aは自分が持ってきたおもちゃで遊んでいると、他の子供Bが勝手にの大切なおもちゃを持ち出してしまいました。
Aは自分の大切なおもちゃを持って行かれたくないので、取り返すと、Bは泣いてしまい、双方の親が飛んできました。
Aの親は、「仲良くしなきゃダメじゃない。貸してあげなさい」と言います。
この時のAの苦しい気持ちを、想像できますか?
自分の大切な物を守りたかった。
自分の物を奪われたくなかった。
何がダメなのか?
どうして貸さなくてはいけないのか?
自分が遊ぶために持ってきた大切なおもちゃなのに。
その気持ちは、大人になってもたくさんの場面で経験しています。
自分の意見を粗末に扱われた時、大切にされていないと感じた時、いいように利用されていると知った時、意識していない心の深層では、傷ついています。『傷』と知るまでに時間がかかってしまう人もいて、即座に気持ちを告げることは難しいです。
自分がこだわりすぎている、相手を怒ることに執着しているなどの場合は、相手を許すことで自分が執着から解放され、自分の為になる『許し』となります。
しかし、何でもかんでも相手を『許す』のは、逆に自分を追い詰めてしまうだけです。
2.合わない人は一生合わない
『許す』行為の前には、必ず相手との衝突があります。どちらが悪いとか、原因はどちらにあるとか、そういったことは別問題として、合わない人とは何をしても、どう頑張っても一生合うことはありません。そのことを、再度考えてみませんか?
自分から笑顔で挨拶しようとも、ひと言も返さない人はいるし、好意を持って接しても、利用することしか考えていない人もいます。
人にはそれぞれ相性があり、相性の悪い人との間では良好な関係は築けません。お互いに相手を牽制し、威嚇しあっているようなものです。
そんな人に対しても、『許し』を与えなければならない状況となったら、あなたの心は潰れてしまうのではありませんか?
許せないなら、無理に許さなくていい場合もあります。『許す』行為が、自分自身の心を軽くしたり、相手への執着を捨てたりするのに役立つならば、許しましょう。
そうではない場合、相手にとってのメリットしかなければ、無理に許さなくて構いません。何よりも優先すべき大切なものは、自分自身です。
自分に正直でいよう
誰かを許す。それは自分の為にもなる行為のはずです。
しかし、自分の心に従えず、許さなければならないのは、心にとてつもない苦痛を与えます。
感情を封じてしまわないでください。
嫌だと感じたら、そのまま伝えて構いません。
無理だと思ったら、まずは考える時間を自分に与えてあげてください。
自分を削らなければ生きていけない場所ばかりではありません。
世界はもっと広くて、もっと可能性に満ちています。
自分の気持ちに正直に、自分らしくいられるように考えてみませんか?
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