いくつ持っている？生き辛さを増す『思い込み』

2022/11/07

生きていると辛いと、苦しいと感じるのはどうしてなのだと思いますか？
今回は、生き辛さを増す原因となっている『思い込み』をご紹介します。

生き辛さは『思い込み』の呪縛によって生み出されている

生き辛いなと感じる原因には、何があると思いますか？
世の中の常識が自分に合わないから？周りの人と足並みを揃えられないから？それら全部を含めて、「〜でないといけない」と思い込んでいるからではありませんか？

一般的な善悪の判断や社会性を養う上で、親や周りの大人から教え込まれてきたルールや常識が積み重なると、無意識に自分の中での正義が確立しています。
その正義は、自分にとっては絶対のものですが、周りも同じ正義を持っていると信じていると、自分にも周りにも小さな枠組みを押し付けることになり、生き辛くなってしまうものです。

生き辛さの原因となる思い込みはいくつもありますが、今回はその中でも代表的なもの三つをご紹介します。
あなたの無意識の中に根付いている思い込みがあるかどうか、確かめながら読み進めてみてください。

１．結果が全て

物事の過程がどうあろうとも、出した結果でしか周りは評価してくれませんよね。その視点で見れば、たしかに『結果は全て』なのでしょう。
けれど、自分の内面に目を向けた時、本当に結果だけが全てだと思いますか？

結果は一つのゴール、到着点、目的地でしかありません。長い人生から見れば、いくつもある中継点の一つです。
たった一つの結果を出すことだけが、人生の全てであれば、その結果を出すために命をかける必要があるかもしれませんね。

けれど、実際には人生は長く、色々な出会いがあり、出来事があり、物語のようなものです。
自分を磨き、成長していく過程にこそ価値のある体験があったり、失敗した経験があったからこそ、その先の成功を手に入れることができたり。
生きていると、結果だけではなく過程の方が重要だと思える瞬間はたくさんあります。

結果は、あなたの人生の全てですか？
そこへ辿り着く過程は、あなたに何をもたらしましたか？

２．自分の考えが一番正しい

人と衝突する際のキッカケは、ほとんどの場合「自分が正しい」という思い込みから始まります。
最初は本当に小さなキッカケなのです。それを相手に納得させよう、肯定させようと白熱した議論へと発展させていく内に、両者の間に溝を掘るかのような言い合いになってしまいます。

自分の考えが正しいと思うのは、それまでに生きてきた経験や育んだ価値観が、それぞれ絶対のものとして刷り込まれているからです。
けれど、よく考えてみると、相手も同じではありませんか？

相手の意見を真っ向から否定し、受け入れない姿勢をとるということは、相手のそれまでの人生や価値観を否定するのと同じです。
多数決で、自分の意見の方が正しいとする人が多かったとしても、相手の意見が間違っている証明にはなりません。それに気が付かないでいると、対人関係はボロボロ。あっという間に孤立してしまいます。

自分の考えは何よりも正しいですか？
正誤ではなく、様々な意見や価値観があることを受け入れる方が、人との関係を良くし、自分の見聞を広げるチャンスだと思いませんか？

３．過去の◯◯があったから今の自分になってしまった

心理学者のアドラーは、「過去のトラウマは存在しない。現在の自分の目的を叶えるための言い訳にすぎない」と提唱しています。

少々厳しい言葉ではありますが、確かに『トラウマ』という存在に囚われていれば、より傷つきやすい世界に踏み込まなくていいという安心感を得やすいのは確かです。
しかし、それでは生きられる世界を縮ませてしまいます。小さな枠の中にいれば安心ですが、時間と共に成長していくあなたには、その枠はいずれ小さくなり息苦しくなり、生き辛いと感じてしまうでしょう。

どんなに深い傷でも、人は必ず乗り越えられるとは言えません。けれど、その傷を癒そうとすること、トラウマという枠の中から抜け出そうとすることは、きっとあなたの可能性を広げる一歩になります。

トラウマの枠の内側で、傷から目を背け続ける世界で、生き辛さに耐えますか？
傷と向き合う恐怖はありますが、もしかしたらその先に生き辛さから解放される世界がある道を選びますか？