話を『聞けない』人が増えている理由。『聞く』ことは心の重荷を受け取ること

最近、人の話を『聞けない』人が増えています。相手の言葉を遮らず、否定せず、言葉のままに受け取ることができなくなると、安心してお話しする場がなくなってしまいます。
あなたには、安心して話せる場所・相手はいますか?そして、相手の話を聞いてあげられていますか?

目次

 

人の話を『聞けない』人が増えている現代

会議風景の写真

あなたは、人の話を遮らずに聞けていますか?
相手が言った言葉を、反論や批判や評価をせず、ただ『聞く』ことはできていますか?

人は、自分自身が話すのは大好きです。自分の意見や価値観、好きなものについて話す時は、意気揚々として興奮します。
しかし、誰かの話を聞くのは意外と苦手という人が多いです。それはなぜか?
『聞く余裕がない』からだと考えられます。

人の話を聞くには、心に話を受け止めるスペースが必要です。
例えば、あまりにも辛く悲しい出来事で胸がいっぱいになっている時に、人の話を聞いていられるでしょうか?「今はそんな気分じゃない」と、相手の話を遮るのではないでしょうか。

話を聞くという行為は、話している相手の心から重荷を下ろす手伝いをするようなものです。
相手が話し始めた瞬間から、心の中に仕舞い込んだ重荷(気持ち・出来事など)をゆっくりと下そうとします。聞いている側は、その荷下ろし作業を手伝っているのです。一時的に、または長期間、相手の心の重荷を受け取ってしまうため、受け取る余裕がないと『聞く』のが難しいと感じるのです。

心の余裕がなくなる原因は様々ですが、主に不安を抱えた状況だと、聞くのが困難になります。

現代は、様々な不安要素でいっぱいです。世界情勢や未知のウイルスといった大きな問題から、働き方や人との付き合い方などの個人的な問題まで、実に様々です。
それらの問題から不安は生み出され、心の中には不安でいっぱいになってしまっています。

また、SNSなどのインターネットを通じていつでも簡単に、自分の気持ちや意見を発信することはできますが、そこには反論や批判が必ず向けられます。

ただ聞いてほしい。
そんな願いを叶えてくれる場所や相手が、現代ではどんどん減っているように感じられます。

まずは、あなたが心の余裕を作り出し、「誰にも話を聞いてもらえない」という状態を解消してみませんか?

 

1.紙に書き出して発散する

心の中にある気持ちの発散や、思考の整理には、紙に書き出して目視するのが効果的です。
頭の中で考えているだけでは、意外と考えはまとまりにくいので、紙に書き出して目に見える状態にすると、思考の堂々巡りを止めることができます。

誰にも安心して話すことができない状況では、まずは自分自身で心の中を整理し、余裕を作り出してみましょう。

一日に一回。寝る前に試してみてください。
紙はなんでも構いません。小さなサイズよりもA4サイズ程度のものが、書くスペースが広いのでおすすめです。
思いついたことから何でも書き出してみましょう。心の赴くままにペンを走らせて、自分の中に隠していた気持ちも吐き出すつもりで。

言葉が汚くなっても構いません。自分の気持ちや考えていることを的確に表せる言葉であれば、どんなものでも書き出してみましょう。そこから、心の中への深掘りが始まります。

 

2.友達に話す

もし、友達の中に安心して話ができそうな人がいたら、その友達に話を聞いてもらってみてください。
答えを出そうとする悩み相談や解決策の相談ではなく、「ただ話を聞いてほしい」と伝えてから話し始めれば、友達もじっくりとあなたと向き合って聞いてくれるでしょう。

誰かから相談をされると、人は「解決してあげなくては!」と躍起になります。大切な友達であれば、なおさら助けてあげたい気持ちになるでしょう。
しかし、話を聞いてもらいたいだけの時に、アドバイスは辛いだけですよね。

そうならないよう、話を聞いてもらいたいだけなのか、解決策を探すのを手伝ってほしいのか、自分の意見を客観的にどう思うか教えてほしいのか。話したことで相手から何を求めているかを伝えましょう。

 

3.カウンセラーに話す

話す相手が身近にいない場合、心の専門家であるカウンセラーがおすすめです。
カウンセラーは、『話を聞く専門家』です。あなたの心の中にある不安や不満、悩みや心配事、身近な人には言えない思いまで、何でも話せる相手です。

カウンセラーは、聞いた話をどこにも口外しません。
話を聞いて、否定や評価を一切しません。
相手が自分の心と向き合えるように、じっくりと言葉が紡がれるのを聞いています。

辛い時、苦しい時に話す相手が見つからなかったら、ぜひカウンセラーを活用してください。

 

心の重荷を下ろせば人に自分に優しくなれる

ワタスゲの写真

現代は、苛烈な個人主義の時代と私は考えます。
独りで生きて独りで死ぬ。そうなる人生しかないから、自分ひとりで生きていく術を早く身に付けなければならないと、誰もが焦っていいるように感じます。

しかし、人は社会を形成し、複数の人が集まったコミュニティの中で寄り添いあって生きていくものです。もし、たった独りで生きて死ぬのだとしたら、周りにいる全ての人たちは敵に見えてしまうでしょう。
自分が得るはずだった資源を奪い取った誰か。
自分が得るはずだった幸せを奪い取った誰か。
ならば、奪われる前に独占するしかない。そういった思考に取り憑かれていませんか?

生き方を狭め、敵を増やす思考は自分自身を苦しめます。そんな思考になったキッカケは、きっと不安から逃れたかったからではないでしょうか。

心の重荷を下ろしましょう。
感じている不安が何かを知り、心に余裕を取り戻してください。
余裕ができたら、同じように苦しんでいる誰かの話を聞いてあげてください。

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