何かを禁止すると、それをやりたいという強い欲求が湧き上がります。場合によっては、結果的に損をしてしまうことになっても、欲求を優先してしまうのです。
そんな悪循環に陥らないために、制限をかけない生き方を選びませんか?
目次
禁止すると欲求が止められない?
「〜をしてはいけない」や「〜は禁止!」など、自分自身に禁止事項や制限を設けることがよくあります。よくあるケースは、ダイエットや仕事・学習、自己啓発などです。
例えば、ダイエットでは「痩せるためにお菓子は絶対に食べてはいけない!」と強く禁止しますよね。しかし、禁止した途端にチョコレートが食べたくなったり、ポテトチップスが食べたくなったりしたことはありませんか?
実はそれ、『禁止したことに強い欲求を感じる』心のメカニズムがそうさせているのです。
自分に何かを制限したり禁止したりすると、その禁欲は早い段階で強い欲求が湧き上がってきて、コントロールできなくなってしまいます。なぜなら、何かを禁止するとそれに対しての欲求が強まることがわかっているからです。
このような心のメカニズムを、心理的リアクタンスやカリギュラ効果と呼ばれています。
自分の自由を脅かされたり実際に自由を奪われたと感じた時、人はその自由を回復するように強い欲求を湧き上がらせ、行動に移すのです。
この心のメカニズムが作用するのは、自分が自分に禁止事項を突きつけた場合だけではありません。誰かから「〜してはいけません」と強く禁止されると、腹立たしい気持ちになったり反発したい気持ちになったりします。これも心理的リアクタンスによるものです。
人から「あなたは〜だよね」と決めつけられたり、「絶対〜した方が良い」と言われると、つい反発しませんか?
このように、日常生活のあらゆる場面で心理的リアクタンスが生じる可能性があるため、結果的に損をしてしまうことになるケースは少なくありません。
確かに、誤解を生じさせないために明確なラインを決める必要がある場面は多々あります。しかし、自分の人生や日常生活では、禁止事項や制限を増やすほど不自由を回復しようと、無駄な方向へ努力してしまうことがわかります。
不自由な生き方よりも、たくさんの選択肢から自由に選べる生き方の方が、気が楽です。
何もかもを禁止せず、何もかもを解放して、生き辛さから抜け出しませんか?
1.禁止よりも解放する
暴飲暴食のように、禁止した方が心身の健康を保てるようなケースは多いのですが、禁止すると心理的リアクタンスによって、欲求が暴走しか寝ません。禁止するよりも解放してあげた方が、実は適度に欲求を満たせます。
ダイエットを例にした場合、「17時以降は絶対食べてはいけない!」とすると、毎日夕方になるほど時計を気にかけてしまいます。17時になった瞬間から禁欲生活がスタートするとわかっているため、「16時59分までにたくさん食べてしまわなければ!」という欲求が湧き上がるでしょう。こうなってしまっては、ダイエットの成功は難しいですよね。
逆に「食べ物の制限はしない」とすると、食べたい欲求があっても我慢できる確率が高くなります。食べること自体を禁止していないので、『いつでも自由に食べられる』権利があることを認識しているからです。
食欲を我慢するのは、ダイエットを成功させたい気持ちが勝っているからです。
『自分には自由に行動できる』とわかっていれば、自由を回復させようとする無駄な欲求を湧き上がらせることはなくなります。そうした方が、ストレスは少ない生活となるでしょう。
2.一部だけ解放する
場合によっては、全部を解放すると良くない結果となってしまう時には、一部だけを解放すると良いでしょう。
ダイエットを成功させるためには、適度な運動と栄養バランスのとれた食事が欠かせません。食欲を解放して食べ続ければ、運動していても痩せるのは困難です。
そんな時は、食事の全部を禁止するのではなく、一部だけを禁止します。
「一日一食は、デザート一品を食べても良し!」とするなど、欲求を満たせる時間や条件を追加しておけば、欲求が暴走するのを防げます。
生きやすい環境を整えよう
何かを禁止したり制限したりすると、それがごく当たり前のことであっても不自由に感じてしまいます。その不自由を強く意識するほど、生き辛さも強調されてしますのです。
禁止するよりも、解放しましょう。
解放して、いつでも手に入れられる状態であるとわかれば、無駄な欲求が湧き上がってくることもありません。
もし禁止や制限をするならば、「どうしてこれをしない道を選ぶのか」を明確にし、自分自身を納得させるのも良いですよ。
生き辛さを和らげ、生きやすい人生となりますように。
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