人は誰でも自分の最適解の『マイルール』を持っています。
「こうすれば無駄がない」や「こうあるべき」といった考えをルール化したものです。
自分にとっては最適でも、人にとってはどうでしょうか?
目次
マイルールは自分勝手なもの
誰でもマイルールを持っていますが、気が付いていない人も多いかもしれませんね。
マイルールは「こういう時は、こうしたら無駄が無くスムーズにできる」といった日常の中のちょっとした無駄を省いたり、自分が楽だと思う行動の指針のようなものです。
あなたにも、マイルールがありませんか?
マイルールは、無駄をなくして楽に次の行動に移せたり、目的を達成させる為に最短で最適のやり方を選んだりします。
けれど、これはとても自分勝手なものなのです。
例えば、電車通勤をしている人は毎日同じホーム、同じ号車、同じドアから乗車し、同じ駅で降ります。これは乗り降りする時に無駄な距離を歩かなくてもいいように、乗り継ぎに遅れないように階段に一番近いドアで降りられるようにと考えた結果です。
マイルールが研ぎ澄まされていくと、周りが自分のマイルールを邪魔しているかのように感じてしまう時があります。
先程の電車通勤で言えば、いつもは見ない顔の他の乗客が、自分がいつも座っている席に座っていると、「席をとられた」と感じます。
電車の座席は指定席でなければ、『とられた』と感じることが異常ですよね。けれど、厳格なマイルールに則れば、自分の最適な行動を邪魔されていると感じるのです。
電車通期だけではありません。日常の中にある大小様々な行動に、マイルールが潜んでいます。
あなたの中にあるマイルール、それを誰かに押し付けていませんか?
マイルール+期待=イライラ
マイルールは、自分が数々の経験の中から研ぎ澄ませていった無駄のない完璧な行動として認識されています。その無駄のない完璧な行動を、もし邪魔する人がいたとしたら、その人に対してよくない感情を抱いてしまうのは、簡単に想像できますね。
自分の中では完璧なマイルールは、無意識の内に周りにいる人達にも押し付けて、自分のマイルールに沿った行動を期待してしまいます。
その期待が外れると、イライラして感情的になり、「マイルールに従えないなんておかしい」と理不尽な怒りをぶつけてしまうこともあるのです。
例えば、出かける支度を想像してみてください。家を出る時間は決まっています。その時間までに身支度を整えなければなりません。
多くの人は出発時間から逆算して、何時から行動を開始しようと考えます。けれど、マイルールの怖いところは時間配分ではなく、出発前にやらなければならないと考えている雑務です。
人によっては、洗濯・夕食後の下ごしらえ・掃除などを出発前に済ませなければ、と考えています。出発前に済ませた方が、帰ってきてから楽だからです。
けれど、それはマイルールでしかありません。
他の人から見れば、わざわざ時間のない出発前にやらなくてもいい雑務にしか見えないのです。
ここで対立する関係が生まれます。
雑務をする方は、「どうして手伝いもしてくれないのか。やるべき事をやらないと、出発できないのに」と考えています。雑務を終わらせるマイルールこそが正しいと思っているので、それをしない相手を非難しています。
雑務をしない方は、「時間も限られているのに余計な事をやりはじめて」と考えています。時間に余裕がある帰宅後の方が、ゆっくりと作業できていいと思っているからです。こちらも、やはり相手を非難する考えを持ってしまっています。
こうしてお互いが相手を非難し、イライラをぶつけ合う形に発展してしまうのです。
身近な光景ですよね。あなたにも覚えはありませんか?
立場を変えた考えを持ってみよう
マイルールは、あくまでも『自分の中だけの最適解』であることを忘れてはいけません。
例題としてあげた電車通勤や出発前のやるべき事などは、まさにマイルールにこだわり過ぎてしまった結果に起こる対立関係です。
勝手に対立関係にさせられてしまった人は、相手が突然怒りをぶつけてくる形になるので、どうして怒りを向けられているかすら理解できません。いきなり怒り出す人がいたら、怖いですよね。
あなたの中にあるマイルールを、客観的に見つめ直してみてください。
そのマイルールは、絶対のものではありません。法律でも憲法でも規則でもありません。
ならば、そのマイルールはあなた以外の人が従うべきルールではありませんよね?
イライラしてしまったら、マイルールにのめり込みすぎていることに気づいてください。
そして、相手の立場になって同じ状況を想像してみてください。
相手の立場から見たら、どんな気持ちになるでしょうか?何が見えるでしょうか?
相手の気持ちを完璧に理解することは、とても難しいことです。それと同じように、自分の気持ちを完璧に理解してもらうことも、とても難しいですね。
けれど、立場を変えてみてどう感じるのか。それを想像することができます。
想像してみれば、想像する前にはわからなかった気持ちが、少しだけ理解できるかもしれません。相手に寄り添う考えが思い浮かぶかもしれません。
マイルールにこだわり過ぎてしまわないように、気を付けてみてくださいね。
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