辛そうな人に「大丈夫?」と聞いてはいけない。その答えは「大丈夫」としか言えないから

困っている人に、辛そうな人に、どんな声をかけていますか?
「大丈夫?」と聞けば、「大丈夫」としか返ってきません。

どんな質問をすれば、相手を助けることができるでしょうか?

目次

 

「大丈夫?」その質問では助けられない

椿の写真

忙しそうな同僚を、辛い思いをしている友達を、どうにか助けたいと思って声をかけたけれど、返ってきた言葉は「大丈夫」。そう言われてしまうと、もう手助けできなくなりますよね。
けれど、相手がそう返答するしかない質問をしてしまっていませんか?

日本では「人に迷惑をかけない」精神が根付いています。最近になってようやく『人に頼るのは悪いことじゃない』という意識が認識されるようになってきたばかりです。

限界まで無理をする前に、人を頼っていい。そうとは頭では理解していても、今まで人を頼ってこなかった人にとって、どう頼っていいかわかりません。
ただ「お願いしていいかな?」という言葉を言うだけと思っても、その言葉が出せません。

人は、心理的に受け入れていない気持ちを言語化することができません。本当にそうしようと自分自身が納得していなければ、「助けて」とさえも言えないのです。

では、どうすればそんな人達を手助けすることができるのか?
それは、かける言葉を変え、頼りやすい印象を与えることです。

「大丈夫?」と聞けば、「大丈夫」と答えてしまうなら、最初の質問を変えてみようということ。
どのような言い方をすれば相手は頼りやすいのか、どんな場合には無理強いしてはいけないのかなど、頼ることのできない人の心理と併せてご紹介します。

 

1.助けに入りやすい質問

「大丈夫?」と聞かれたら、反射的に「大丈夫」と答えてしまいます。深く考えての返答ではないので、本当は大丈夫ではない場合が多く、人に弱みを見せられないと考えたり、人を頼れないと思ったりしている人には、これ以外の返答がありません。

相手をどうにか助けたいと思っている場合、質問に工夫してみましょう。それだけで、相手の『頼れない』心理を乗り越える確率が上昇します。

「今なら手が空いてるから、手伝えるよ。何をしたらいい?」
この質問のポイントは3つ。

  1. 「手が空いている」
    自分は手伝うことで何ら負担にはならないと告げることで、相手が頼みやすくなる。
  2. 「手伝えるよ」
    相手からのお願いではなく、自分から率先して行動していることを告げると、相手は頼みやすくなる。
  3. 「何をしたらいい?」
    すでに手伝うことを前提とした言葉を添えると、「じゃあお願いしようかな」と相手は頼みやすくなる。

誘導尋問のようですが、こうすることで本当に困っている相手を手助けすることができます。

 

2.相手が拒否したら無理に手伝わない

どんなに言葉を駆使しても、相手が強く拒否する場合もあります。相手が拒否したら、無理やり手伝おうとはしないでください。

一人でできる範疇を超えていたり、無理をしているのがわかる状態だったりしても、何らかの理由によって本人は「自分がやらなきゃ」と考えています。善意であったとしても人の手が入ってしまうことによって、その人の心に何らかの悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

特に強い拒絶があった場合には、その言葉を批判したり、無理やり手伝ったりはせず、そっと見守ってあげてください。

手伝うと言ってくれている人の優しさや親切心を、頭では理解しているのに、心が受け入れられず、その人の心中は嵐のようにかき乱されて、正しい行動が取れなくなっています。
けれど、それを指摘するのも改善するのも、『今』ではありません。

相手が『人を頼る』準備が整っていないだけなのです。
どうにかしてあげたい気持ちを抑えて、そっとしておいてあげましょう。

 

3.いつも通りに声をかける

手伝いを拒否されると、何だか自分自身を否定されたかのように感じてしまうこともありますよね。相手にはそんなつもりはなくても、冷たい口調で言われると、傷ついてしまうものです。
それでも、あなたの優しいひと言が、相手の心にはちゃんと届いています。相手が受け止める余裕がないだけです。

できれば、その後もいつも通りに声をかけてあげてください。
相手は、あなたの親切心を理解はしていても、受け入れる余裕がなかったこと、冷たい言葉で拒否してしまったことを悔やんでいます。
あなたがいつも通りに声をかけてあげたら、相手の後悔は少しだけ薄らぎます。

そして、時間を置いて、また手伝おうと提案してみてください。
一度目は余裕がなかった相手も、あなたから救いの手が差し伸べられていることを知れば、その手を掴んでくれるかもしれません。

 

言い方とタイミングで助けられる人がいる

肩を寄せ合う人の写真

差し出した手を素直に取れない人もいます。
心を歪めてしまうほどの固定観念や思い込みが、『人に頼る』ことをさせてくれません。自分でも人にお願いした方が早いとわかっていても、どうしても言葉に出せなくて、その矛盾した気持ちがさらに自分を苦しめます。

そんな人を助けたい場合は、言い方や声をかけるタイミングを見計らって、相手が頼りやすい心理的状況を作ってあげましょう。
言いやすい状況になれば、人に頼ることに慣れていなくても、流れに乗るように差し伸べられた手を掴むことができます。

もし、周りで困っている人がいたら、ぜひ声をかける言葉を選んでみてください。

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