これから本格的に暑くなっていく時期を前にして、季節の変化に合わせた体調管理を意識してみませんか?
体の不調は心の不安定を招きます。体を健康にして、心を安定させましょう。
目次
体の不調は心にも悪影響!
季節と体調には密接な関係があります。わかりやすい例では、秋から冬にかけて発症する冬季うつです。これは日照時間が減少することで体内のセロトニン分泌量が減り、体だけでなく心にまで不調をきたしてしまいます。
春から夏にかけて日照時間が増えることで、自然と回復へ向かうことが多いのですが、夏へ向かう今の時期にも『夏季うつ』と呼ばれる病気にかかりやすいと知っていますか?
冬季うつ、夏季うつのどちらも季節性感情障害の俗称です。冬場に心身が不調に陥ることが多いので、冬季うつの方が一般的に知られていますね。
しかし、日照時間が長く、エネルギーに満ち溢れていそうな夏の時期にも同様の症状が現れるのです。その原因となるのは、隠れた疲労です。
思い返してみてください。春は新生活や目新しいことがいっぱいで緊張が長引き、それがやっと収まった頃にはジメジメした梅雨が訪れ、乗り切ったと思えば暑い夏がやってきます。イベントや遊びの予定が目白押しで、休む暇などない人も多いのではないでしょうか。
そんな忙しい毎日を過ごしていると、つい自分に無理を強いてしまい、気力体力の限界まで頑張ろうとするでしょう。短期的な無理は、やろうと思えば出来てしまうので、「今が踏ん張りどき!」と思って頑張るほどに自覚のない疲れを溜め込んでいます。
長い目で見てみれば、春からずっと緊張の連続で息つく間もなかったと気が付きますが、実際にその立場に立っていると意外と自覚できないものです。
次のような症状に自覚があったら、隠れた疲労によってジワジワと夏季うつを進行させてしまっている可能性があります。
- いつもより神経質に感じる
- 物音や匂いに過敏になった
- 寝つきが悪い・眠りが浅い
- 同じことの繰り返しにイライラする
- 食欲が湧きにくい
- いつも胃がもたれている
- 休日が楽しめない
春が終わり、梅雨を乗り越えようとする今の時期、だいぶ生活も落ち着いてきたかのように思えますが、実はまだまだ緊張の只中にいます。
本格的な夏が到来する前に、体調を整え、心を安定させ、素敵な夏が過ごせるように準備しましょう。
1.質の良い睡眠をとろう
隠れた疲労によって、睡眠の質がジワジワ低下していることに気が付いていますか?
睡眠は心身を回復させる重要な役割を担っています。毎日の睡眠の質を高めることが、心と体の健康には必須です。
では、この時期に質の良い睡眠をとるには何に気を付けたら良いのか。ポイントは次の四つです。
- 寝る90分前の入浴
- 刺激になる情報を見ない
- 熱がこもりにくい・冷感素材の布団
- 15時以降はカフェインを摂取しない
湯船にしっかり浸かって体を芯から温めると、体温を下げる働きのお陰で自然な眠気がやってきます。その眠気を引き起こすことで、「布団に入ってもなかなか眠れない」という状態を避けられます。
寝る直前に脳を活性化させると、眠りにつきにくくなるのは当然です。寝る前、できれば入浴後にはスマホやテレビを消して、刺激になる情報を視界に入れないことが大切です。
同じく体内からの刺激で言えば、カフェインがあります。コーヒーや緑茶など、身近な飲み物に含まれているため、ひと息つきたい時に飲む人は多いですよね。けれど、午後15時以降に飲んでしまうと、カフェインの効果が睡眠に影響を与えてしまいます。
カフェインを含む飲み物は、昼どきまでに飲んで、ノンカフェインのお茶などに変えましょう。
今の時期は、真夏ほど暑くはありませんが、布団に入ると暑さを感じますよね。布団が体温で温められると、そのこもった熱によって睡眠が阻害されます。
冷感素材の布団や通気性の良い布団に変えて、心地よく眠れるように工夫してみてください。ただし、明け方になると寒さを感じることも多いので、足元にプラス一枚掛け布団を用意しておくのがおすすめです。
質の良い睡眠を得るための具体的な方法については、こちらの記事でもご紹介しています。ぜひ参考にしてください。
【心と体を癒す『夜』の過ごし方と注意したい間違い行動】
2.タンパク質・ビタミン・鉄分を意識しよう
暑くなると、真っ先に冷たい食べ物が欲しくなりますよね。ほてった体を内側からキンっと冷やしてくれる冷たい麺類・スープ・飲み物は、暑い時期だからこそ最高です。
けれど、冷たいものばかりは良くないと、本当はわかっていますよね。
冷たい食べ物や飲み物は、体温を下げ過ぎてしまうことも懸念されますが、日本の冷たいメニューの多くには、タンパク質や鉄分など、必要な栄養素が不足しているのです。意識していないと、一日に必要な分量を摂取することができない日が続き、慢性的な栄養不足となってしまいます。
心の不調にも直結する栄養素を三つあげるとしたら、タンパク質・ビタミン・鉄分です。このどれもが不足しやすく、不足するとイライラしたり不安になりやすくなったりします。
どうしても食事で栄養まで考えることが難しい場合には、サプリメントで補っても大丈夫ですよ。
3.体調に合わせた室温で過ごそう
この時期は室温の管理が非常に難しいですね。暑いから冷房を付ければ、すぐに寒さを感じるほど室温が低下したと思えば、冷房を消すとすぐに室温が上昇してしまい、適温を維持するのが簡単ではありません。
ここで無理して冷房を付けっぱなしにしても、室温が上昇したまま冷房を使わずにいても、どちらの場合でも体調を崩してしまいやすいです。
冷房に頼ることも大切ですが、空気を循環させるだけでも心地よい室温へと導くことができます。この時期はまだ空気が冷たく感じられるので、窓を開けて涼しい風を取り入れ、室内の温度を心地よく保つのもおすすめですよ。
少々手間ですが、不快に感じたら空気を循環さたり、冷房の設定温度を変えたりして、心地よい室温を維持できるように意識してみてください。
4.リラックスする時間を設けよう
夏季うつは、隠れた疲労が原因でした。その疲労がどこからやってきたかと言えば、頑張りすぎです。
新生活は誰もが身構えています。変化が起こるとわかっているから、臨戦体勢で挑み、乗り切る心構えができています。
しかし、夏は休みやイベントの予定などが目白押しで、緊張が緩んでいるにも関わらず、仕事もプライベートも忙しくなる一方です。
そんな時こそ、リラックスして自分を労る時間を設けましょう。
心のリラックス、体のリラックスどちらも大切です。その時の自分の状態を客観的に把握してみれば、今何が必要かは自然と導き出されます。どちらかわからない時は、とりあえず心の向くままに試してみるのもアリですよ。もし違ったら、その時に別の方法に直せば良いだけです。
動き過ぎた疲れを自覚していたら、のんびりと過ごす休日はいかがですか?
自然を見て、ゆっくりとお茶を飲んで、深呼吸して過ごす時間は体の疲れと同時に心の疲れも癒してくれます。
ずっとデスクワークに集中した疲れを自覚していたら、体を動かしてリフレッシュするのがおすすめです。
外出して歩き回るのも良いし、ジムへ行ってトレーニングするのも良いですね。
心身を癒すリラックスタイムは、最低でも週に一度は時間を作りましょう。
健康は幸せの基盤!
季節性感情障害は、完璧に防ぐことは難しいと言われています。それは抗いようのない気候の変化だからです。
かと言って、何もできないわけではありませんね。
気候が変化する時期だから、変化に合った調整を行うことで、心身のバランスを整えやすくすることはできます。
意識するのは、ほんの小さなことからで大丈夫です。心の負担にならないように、自分に出来ることを試してみましょう。
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