「どうして〜しないの?」
「手抜きすぎる」
こうした思考で人の行動を評価していませんか?
その思考でいると、対人関係を壊してし、自分自身を歪めてしまいます。
目次
『正しくあるべき』思考にメリットは無い
人は、自分自身に余裕がある時ほど、周りに対して寛大でいられます。逆にイライラしていたり、心に余裕がなかったりする時には、非常に厳しい態度をとっていますよね。
例えば、人のやっている事があまりにも中途半端で許せない、手抜きをしているなんて許せないなど。
人は、どうして自分以外の人の行動を、簡単に「許せない」と思い込んでしまうのだと思いますか?
それには、人が持つ本来の性質が大きく関わっています。
人は、無意識の内に自分が所属するコミュニティ以外を攻撃するようにできています。
自分が所属している場所のみが正義で、それ以外は悪だと決めつけ、攻撃すると、脳内ではドーパミンが分泌され、快楽を得ます。それにより更に攻撃しようと考えるようになっていくのです。
これには、「危険物質を早急に排除したい」と、「自分は正義で間違いない」という確認作業の意味が込められています。
誰しもが、自分以外の誰かを攻撃すると、快楽が得られ、自分の正しさを証明できると思い込んでいるのです。
現代では、SNSの普及により情報がいくらでも手に入るようになりました。個人で入手できる情報量には際限がなく、また多くの情報から必要なものだけを取り出せるように利便性を高めた結果、自分に都合のいい情報のみが集められるようになっています。
そのことが、更に人への攻撃性を高める結果を作り出しました。
『正しくあるべき』という思考。本当に正しいと思いますか?
人にはそれぞれ事情があります。その瞬間ごとに、何かしらの背景があり、その行動をとっています。行動に意味がないことはありません。何かしらの理由があって、行動に至っているのです。
それを知らず、人の行動を許せないと思い込むのは、正しい行いでしょうか?
攻撃することによる快楽に身を任せれば、対人関係は壊れていくのは必至です。そして、その歪んだ思考はいずれ自分自身にも向き、自分で自分を攻撃してしまうかもしれません。
歪んだ思考は早めに訂正し、余計な心の負担を減らしませんか?
1.『〜べき』思考に囚われていることを自覚する
まずは、自分が『正しくあるべき』思考に囚われていることを自覚しましょう。自分の間違いを認められなければ、先へは進めません。
その為には、自分を客観的に見ることです。
感情的になった時、強い気持ちが湧いた時などの瞬間に、自分自身を外側から見下ろす第三者の視点で観察してみてください。そうすると、おかしな思考に囚われそうになっている自分に気がつくことができます。
自分自身を客観的に見ることを習慣づけられたら、歪んだ思考などに囚われることはありません。
2.人を尊重する
人とは対等に接しているようでいても、『正しくあるべき』思考を向けている相手のことを、実は見下しています。
「こんな簡単なこともできないのか」や「当たり前のことなのに」と思った瞬間、相手を見下し、自分が師となって導いてやらなければという思いを作り出しています。
つい、余計な口出しをしてしまうのは、こうした思いがあるからなのです。
自分を見下してくる人と、対等な関係なんて築こうとは思いませんよね。
人を尊重するということは、手出し口出しする前に、「この人なりの考えがあっての行動だ」と思い、それを受け入れる姿勢を見せることです。
どうしてその行動をとったのか、理由を問いただすのは、相手を尊重していません。
まずは、相手の行動を受け入れ、感謝し、聞きたいことがあればそれから聞いてみましょう。
唯一絶対の正解はない
人がすることに、やってはいけない事はあっても、「これが唯一絶対の正解」はありません。
それは、人それぞれの事情が異なるからです。
例えば、道を歩いている人が、道の真ん中を歩いていたら、「周りの人の通行を考えない迷惑な人だ」と思いますか?
相手の事情を知れば、その思いは簡単に覆るかもしれません。
もしかしたら、道の両端は路面が悪く、歩けないのかもしれません。
もしかしたら、目が悪い為に自分がどこを歩いているのか、わからなくなってしまったのかもしれません。
人の行動に、唯一絶対の正解を求めても、それはただただストレスを感じる種になってしまうばかりです。
自分の中に、怒りにも似たイライラ感が湧いたら、『正しくあるべき』思考が暴れ出したと覚えておいてください。
その思考を止められるのは、あなただけです。
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