その怒り。本当に怒るべき事?『怒り』には別の目的がある

怒りに身を任せるという言葉の通り、『怒り』という感情をコントロールできずに悩みを抱える人がいます。怒りほど御し難い感情はないと感じているのではないでしょうか。

けれど、その『怒り』はそもそも怒るべきほどの事ではない場合もあるのです。
『怒り』には別の目的があると知っていますか?

目次

 

余計に怒っていない?

水中の気泡の写真

人は本当に簡単に怒りを頂点に達することができます。
自分の意にそぐわないこと、自分の中でのルールや規則から逸脱していること、自分の正義にないこと。そういった基準から外れる出来事すべてに怒りを感じ、人と言い合いになり、言い負かそうと躍起になってしまうのです。
あなたにも、そういう経験はありませんか?

簡単に怒りの頂点に達することができてしまうので、よくこんな言葉を耳にします。「怒りがコントロールできない」や「ついカッとなって」と。この言葉、合っているようで実は正確ではないことを知っていますか?

心理学者アドラーによれば、人は怒りたいから怒るという行動を選択しているのです。

小さなイライラを溜め込んだ心が、怒りをぶつけてもいいと自分が考える理由に触れた時、人は簡単に怒りという感情を作り上げて、対象となるものを全力で攻撃します。
それは、イライラの発散であったり、相手を支配したい欲求であったり、自分勝手な理由ばかりです。

あなたが感じる怒り。本当に怒るべき内容でしょうか?
怒鳴り声を上げる前に、今一度、客観視してみませんか?

自分のマイルールは、自分の中だけのルール。自分が楽になれるルール。
全ての人に合うものではないし、従わせるものでもない。
自分の正義は自分が正しいと思う内容。人には、もちろん合わないこともある。

怒りの感情が湧いたら、自分を見つめ直すチャンスです。無闇に人を傷つけてしまわない為に、隠れていた自分を知る為に、『怒り』に向き合ってみませんか?

 

1.怒りの根本は違うところにあるかも?

怒りという感情は、瞬発的に湧き上がりますよね。一瞬にして頂点に達し、コントロールし難い感情の荒波が自分自身を支配したかのような感覚になったと感じるでしょう。
けれど、そもそも怒りの根本が全く違うところにあるかもしれませんよ。

例えば、日頃から小さなイライラを溜め込んでいる人は、何か別のキッカケを見つけたことで怒りを爆発させるパターンが多いです。
事件や事故、芸能人の不倫、倫理や常識から逸脱しようとするニュースを見ていると、心にイライラが溜め込まれていきませんか?そんな状態の時に、ふと目の前で歩道を埋めるように歩いている人達を見かけると、つい大声で注意したい気持ち、つまり強い『怒り』が湧いてきます。

小さなイライラは、つい溜め込んでしまいがちです。その場でどうにかしようと思うほどのことではないと考えてしまうので、ついつい我慢する選択をしてしまいます。
そんな小さなイライラが溜め込まれ続ければ、怒りの材料ともなってしまうのです。

 

2.怒りに燃料を投下し続けていない?

怒りは瞬発的なものです。湧き上がったかと思うと、あっという間に急降下していきます。けれど、「そんなことはない。ずっと強い怒りが収まらない」という人もいますよね。
それ、怒りの燃料となるものを次々に投下し続けていませんか?

怒りという感情だけでみるならば、瞬間的に頂点に達し、そして数十秒も待てば収まるものなのです。
しかし、怒りが収まらずに長引く人は、怒りを燃やし続ける燃料(情報)を投下し続け、怒りを絶やさないように自分で行動しているのです。
しかも、自分で怒りを長引かせていることには全く気がついていません。

6秒待って怒りを抑える、という方法を試したことがある人もいるのではないでしょうか。そして、全く効果が得られなかったのではありませんか?

怒りを燃やし続ける燃料は、何だって構わないのです。怒りとして燃えるものは、いくらでも存在しています。自分の正義に反する世界中の全てがその対象なのですから。
そういうものを見て、イライラを感じれば、怒りは再び大きく燃え上がり、怒りの根本から遠く離れてしまってもまだ燃え続けます。

 

3.自分が本当は『どうしたいのか』を考えてみる

怒りに身を任せない選択をするには、自分が本当は『どうしたいのか』を考えてみましょう。

例えば、道を歩いていて人にぶつかられ、怒りを感じた場合、怒りの原因を探ろうとする思考では、「なぜ怒ったのか」と考えます。その答えは「人にぶつかられたから」しか浮かばないでしょう。
これでは、怒りを正当化する理由を強固にするだけで、怒りの根本も自分が本当はどうしたいのかを知ることもできません。

そこで、思考の向きを変えてみましょう。怒りの原因を探るのではなく、なぜ自分はその行動を選択したのかを考えてみてください。
この場合であれば、「何のために、怒ったのか」と考えてみましょう。

すると、怒りが湧いた原因に対してではなく、自分の行動に意識を向けることができます。
意識の向く先が変われば、自然と「なぜ?」の対象が変化します。

「最近イライラしていたな」や「マナーの悪さを許せないと思う自分がいる」と気付くことができるでしょう。怒るという行動を選択した自分の中にある目的を知れば、余計な怒りを周りにぶつけてしまうことはなくなります。

 

怒りに流されない自分になろう

海中から見上げた太陽とマンタの写真

自分の怒りをよく考えてみてください。
客観的に見つめ直してみてください。
その怒りは、ただ自分の言葉を聞いてもらえなかったというだけの怒りではありませんか?
怒りの根本が全く別のところにありませんか?

それなら、怒る必要なんてありません。話はちゃんと聞いてほしいと伝えるだけでいいし、怒りの根本が別のものなら、そこで怒りをぶつける必要はどこにもありませんね。

怒りはコントロールできないもののように意識されていますが、実際には自分の意志で選び取っています。考えて判断し、選択するという一連の流れが、あまりにも一瞬の出来事なので、本人にさえも自覚がありません。だからこそ「怒りはコントロールできない」と誤解されているのです。

怒りが湧いたら、その怒りと向き合ってみてください。
「何のために怒りたいのか?」という疑問を、自分に向けてみてください。

怒りの中には、あなたが主張したい気持ちが含まれている時もあります。それは他のイライラに紛れて、とても気付きにくく、とても小さな主張の声です。自分自身でさえも、気がつかないことがほとんどです。
小さな主張の声を、拾い上げましょう。

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