自分ばかりが辛い。自分だけが苦しんでいる。そう感じている瞬間、人は幸せから遠ざかっていきます。
辛さや苦しさを取り除くため、幸せに気付くために、三つのステップで思考を心をケアしませんか?
目次
『自分の苦しさ』しか見えなくなると幸せから遠ざかる
人は辛い状態にある時、自分のことしか見えなくなります。
例えば、漠然とした不安を抱えている時、寝る時間も削るほど仕事で忙しい時など、周りを見る余裕も失っています。
そんな時に家族が話しかけてくるだけでイライラした経験はありませんか?
それがもし、家族からの心配の声だったとしても、「気にかけてくれて、ありがとう」とは思えず、感情のままに「うるさい!」と怒鳴りつけてしまいたくなりますよね。
辛さを感じている時、先が見えなくて途方に暮れている時などは特に自分のことで精一杯で、『自分中心』の視点しか持つことができなくなります。
そうなると、自然と起きるのは人との衝突です。
例にも挙げたように、誰かの言葉を素直に受け取ることが困難になるため、邪推してイライラをぶつけてしまったり、相手を傷つけるようなことをあえて言ってしまったりして、必然的にすれ違いやケンカが増えるでしょう。
「相手にも自分と同じように辛い思いをしているかもしれない」と思う余裕がない状態では、人に気を遣うこともできません。
また、辛い時は過去にやってしまった失敗や未来への不安に取り憑かれやすくなるため、何をしても幸せを感じられなくなったり、今目の前で起きていることに意識が向かなかったりして、ますます良くない方向へと進んでしまいます。
こんな状態、実は日常的によく起きています。
程度の差はあっても、心が穏やかな状態でいられない場合には簡単に感情を爆発させてしまうし、人に八つ当たりしてしまいます。なんだか不安、なんだかイライラする、憎しみや妬みが止められないなど、特別なことではありません。
そんな状態を続けているのはもちろん良くありません。
自分自身の状態を振り返り、心を穏やかに保つケアをしてみませんか?
1.自分の『本音』を拾い上げる
まず、辛い状態にあるということは、何かしら原因となる部分があるはずです。それを探すために有効な方法は、自分でも意識していない『無意識の中にある本音』を拾い上げることで、気付くことができます。
人は思考や行動の9割を無意識に行っています。それは今までの経験から得た習慣があるからこそ、意識しなくても反応できるように心身に馴染んでいるのです。
その過程で「〜であるべきだ」や「〜しなければならない」と、執着する理想や固定観念も作り上げています。厄介なのは、心が辛い状態にあってもこの無意識の思考や行動を止められないという点です。
無意識の思考や行動は、過去の出来事によって「〜であるべきだ」や「〜しなければならない」と、無意識に作り上げられているため、これによって自分が辛い思いをしていると気付いていないから、原因がどこにあるかを見つけられず、結果止められないのです。
普通に生活している分には、無意識によって作り上げた執着を知る機会はありません。意識して自分の無意識の中にある本音を見つめ直してみない限り、わからないのです。
そこで、まずは自分を苦しめている執着の原因を探りましょう。
無意識の中にある本音を拾い上げるには、落ち着ける環境で行うのが一番です。
静かな場所で、姿勢を正して座り、目を閉じます。
それから、思い浮かんだ悩みや不安を一つずつ口に出して言ってみてください。気になったことがあれば、メモに書き残しましょう。
思い浮かぶ内容は、最初は意識できる表層の部分から出てきますが、いくつも連鎖的に口に出していると、少しずつ深い部分へと潜り込むことができます。
私が実践した結果では、大体15〜20ほど拾い上げると自分でも意識していなかった本音が現れ、「こんなことを思っていたのか」と驚かされました。
本音は、隠しておきたいという気持ちがあります。
自分を良く見せたい。欠点や悪い部分なんて無い方がいいという執着心が、自分自身にすら隠してしまうのです。
だから、無意識の中の本音を口に出すまで、少し時間がかかるかもしれません。けれど、諦めずに自分の本音を拾い上げてください。そこから、あなたを本当の意味で楽にするステップが始まります。
2.執着しているものを知る
無意識の中の本音を口に出せたら、それを紙に書き出してみてください。
何度も読み返してみると、自分が本当はどんな風に考えていたのか、何に執着していたのかを知るキッカケとなります。
本音は、素直に執着の形を言い表しているとは限りません。その言葉の裏側で「本当は〜のようにしたかった」や「あの人みたいになりたい」など、何かに執着しています。ここではそれを知っていきましょう。
例えば、「太っている自分が嫌い」という本音が出たのなら、それは「痩せていなくてはいけない」という執着があるのかもしれません。
仕事関係で「今の会社が楽しくない」という本音が出たのなら、「やりがいがなければならない」や「もっと自分を評価してほしい」という執着があるのかもしれません。
拾い上げた本音から、自分が何に執着しているのかを浮き彫りにしてみましょう。
3.執着を手放す
執着は、満たされないことで不満を生み出します。原因は見つけられなくても、そこから生まれた感情はしっかりと受け取っているので、漠然とした不安や不満に悩まされているという人は、まずは無意識の中の本音を拾い上げてみてください。
最後は、見つけた執着を手放します。
執着しているものの正体がわかれば、あとはそれを手放すことで、自分を苦しめていた呪縛から解放されます。
しかし、執着しているものの正体は世間一般でいう理想像であり模範であることから、簡単に手放していいのか?という疑問が湧いてくるでしょう。
そんな疑問が湧いた時には、こんな質問を自分に向けてください。
「自分を苦しめる理想なんて、本当にいる?」
例えば、人と仲良くしなくてはいけないという執着を持っていたとしても、現実には万人に好かれる人はいませんし、自分が嫌い・苦手と感じる人もいます。
現実と矛盾している執着(理想や模範)は、決して実現させることができないため、いつまでも苦しさを抱えることになります。
そんな執着に取り憑かれた自分に現実的な方法に目を向けるように意識させることで、苦しさの原因を手放しましょう。
人と仲良くしなくてはいけないという執着に対しては、「好きな人とだけ仲良くできればいい」と新しい考えを与えます。
こうして執着を一つずつ手放すことで、無意識に自分を否定や批判する本音が消え、心に本当の平穏が訪れます。
心の状態は自分でケアできる
無意識に作り出した執着を手放すこと、それは自分らしい自分でいることを受容することです。
過去の経験から作り上げた執着が消えれば、ありのままの自分を受け入れることは容易になり、自分の存在を人の評価で測るようなことをしなくても良いのだと、自然と理解できるでしょう。それは、自己肯定感を高めることにも繋がっていきます。
心の状態は、あなたの意識と無意識によって作り上げられています。
もし、今辛くて悩んでるのであれば、自分の本音を拾い上げてみてください。隠れた本音が、あなたを苦しめているのかもしれません。
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