人はそれぞれに『~べき』という思い込みを持っています。その思い込みが強いほど、そして多いほど、生き辛さも増していきます。
自分自身を生き辛くさせる思い込み、持っていませんか?
目次
癖になる『悪い思い込み』
生き辛い、生きているのが苦しい。そう思う時、自分の周りにある全てが悪いのだと感じますよね。
けれど、本当は自分自身の『思い込み』によって生き辛くしていることに気が付いていますか?
人は、たくさんの思い込みの中で生きています。その思い込みが強く刷り込まれているほど、多角的に物事を見ることができず、「こうあるべき」という『思い込み』の壁をつくり出してしまうのです。
生き辛くなる『思い込み』は山ほどありますが、今回はその中でも特に注意してほしい三つをご紹介します。次の三つのような『思い込み』は、特に注意してください。
考え始めると止まらなくなり、そしてどんどん自己否定に走り出し、ついには周り中が敵だらけに見えてしまいます。
こんな『思い込み』に心当たりはありますか?
1.レッテルを貼る
レッテルを貼る行為は、ある特定の情報によって相手や物事を断定的に評価する行為のことです。例えば、こんなレッテルを貼って人を見た経験はありませんか?
血液型がA型だから、几帳面だけど神経質。
この職業をしている人だから、性格が悪い。
~出身者だから、考え方が卑屈。
このようなレッテル貼りは、日常的によく行われています。自分自身が行っていたり、人がレッテルを貼るところを目撃したりしませんか?人は、よく知らない分野に対しては、とても大雑把にまとめたがるのです。
レッテルを貼る行為は、よく知らない分野をもう知ったものとして扱う為に行われていると言われています。
知らない物事を知っていくには、気力と体力を消耗しますね。それを回避する為に、「~なんだろう」とレッテルを貼り、知った状態にして落ち着こうとしているのです。
人や物事に対してレッテルを貼ると、そのレッテルが正しくなければなりません。
なぜなら、すでに「~は〇だ」と断定してしまっているからです。
人は、自分の考えが何よりも正しいと思って生きています。自分が間違うなんて毛ほども思っていません。レッテルを貼る行為は、まさにそんな考えが根底にあります。
そこに生き辛さが生まれます。
人に対してレッテルを貼れば、対人関係を最初から対等に築こうとはしないなど、無意識に自分の生きる環境を過酷にしていっているのです。
2.自分を原因にする
隣にいる人が大きな咳払いをしたら、「自分が何かしてしまったかな?」と考えますか?
それは、『自分を原因にする』思い込みです。
友達と遊んでいて、楽しい雰囲気にならなかった。それは自分が悪いからかもしれない。
上司の機嫌が悪いのは、自分が仕事で成果を出せていないせいかもしれない。
こうした思い込みを増やしていくと、自信を失い、自己否定を繰り返すようになってしまいます。
運悪く起きた出来事でも、全てを人のせいにする他責思考では、人は成長することはできません。自分に原因があると考える自責思考があるからこそ、人は自分の内面と真剣に向き合おうとします。
けれど、それも行き過ぎてしまえば毒となるものです。周りにあるあらゆる物事が、全て自分が原因に起きたとすれば、息をすることさえも苦しくなってしまいますよね。
自分が悪いと思い込む人は、改善策を探したり、失敗を成長の糧にしたりという考えまで及ばないことが多いです。「自分が悪かったんだ。自分が原因なんだ」と、原因は自分にあると思うところで停止してしまい、そこからは自己否定の繰り返しに陥ってしまいます。
これでは、生きているのが苦しくなるだけですね。
3.結論を飛躍させる
人は、自分の行動によって起こるであろう結果を予測してから動きます。
けれど、結論を飛躍させる人の思い込みは、まるで予言のように未来を断定して悪い方へと考えてしまうのです。
例えば、自分が道を歩けば必ず人にぶつかられる、自分が人に意見しても怒られるだけなどと考えています。
予測した結論は、もはや決定した未来であり、その未来に向かって突き進むか、回避するしか選択肢は残されていないとも考えます。
その予測の中に、良い結果が含まれることはありません。
こうした結論の飛躍を続けていると、挑戦する気力など湧くはずがありません。何をしても自分は失敗しかできないと思い込んでいるからです。
良い結果を予測しないのは、自己評価が低いや、挑戦することを避けるなど様々な理由があり、失敗を極度に恐れていることも考えられます。
自分を追い詰めているのは自分
生き辛さを増してしまう『思い込み』は、当てはまりましたか?
ひとつでも当てはまる思い込みがあれば、今からその思い込みを止めてみてください。思い込みをしていると気が付くだけでも、生き辛さは薄まるはずです。その思い込みが無くなれば、生き辛さはもっと減るはずです。
自分の人生を、楽にするも苦にするも、すべて自分次第です。
自分がどう考えるか、どう思うか、どう感じるか。そしてどう行動するか。全て自由に選べます。
選べる自由があるからこそ、楽に生きる思考を持ってみませんか?
わざわざ辛さを選ばなくても、人生のどこかで辛いも苦しいも体験することになるでしょう。楽ばかりではいられないのも、人生です。
生き辛い人生を楽にする為に、考え方や感情の捉え方など、参考になる記事もあわせてご覧ください。
生き辛い思い込みを止める思考
【生きるを楽にする三つの思考。歪んだ思考を捨てよう】
思い込みによって、つい怒ってしまう原因
【つい怒ってしまう。その原因は「こうあるべき」の押しつけ】
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