自分の内面と向き合う行為は、自身を成長させたり、思考の変化をもたらしたり、トラウマの克服などにも役に立ちますが、やってはいけない事をやってしまうだけで、自分を追い詰める危険な行為にもなってしまうと知っていますか?
目次
やってはいけない事=否定・叱責・叱咤
今よりも自分を成長させる為に、問題行動を改善する為に、奥に潜んだ悩みの根本を見つけようと『自分』と向き合う療法があります。
効果的な方法であると同時に、やり方を間違えば自分をより傷つけてしまう結果になる可能性もあります。
今回は、特に注意してほしい絶対にやってはいけない事をご紹介します。
自分と向き合う時、それは心の傷と向き合う時です。
傷を負った当時ですら手におえず、どうにもならないから抑圧して心の奥に隠した気持ち、悩み、課題。それと向き合おうとするのは、とても苦しいし、辛い記憶を思い出さなくてはならないし、何年も抑圧し続けたツケのように膨れ上がった怒りや悲しさ、孤独といった感情と対面します。
時間が経ってから向き合おうと考えるものの、いざ向き合ってみると、やっぱり逃げたいと思うものです。
過去よりも成長した部分があるからこそ、過去の自分や周りの行動に腹を立て、「どうしてこんな事をしてしまったのか」とさえ思う場合もあります。
「あの時〜していれば」
「こんな風に思っちゃいけない」
「こんな自分じゃなかったはずなのに」
「どうしてもっと〜出来なかったのか?」
こんな風に考えないでください。
心の傷を抱えた自分と向き合う時に、絶対にやってはいけないのは、自分を否定し、叱責し、叱咤する事です。
自己否定や叱責がいけないのは、説明するまでもなく理解できますね。しかし、叱咤はどうでしょうか?
「こんなんじゃダメだ。もっと〜にならないと!」と自分自身に向かって叱咤激励していませんか?
叱咤と叱責や自己否定、やっていることは何も変わりません。
言葉を変えただけで、「こんなんじゃダメ」と自分を否定しています。「もっと〜にならないと!」と叱責しています。それが叱咤という言葉に置き換えられただけで、やっている行動は全く同じなのです。
そう考えると、叱咤も良くはないとわかりますよね。
やってしまいそうな時は自分と向き合うのを中断する
言葉は、言うタイミングや形が変わるだけで、どうにでも受け取れる都合の良いコミュニケーションツールです。気持ちを相手に伝えるには欠かせないツールですが、人に対しても自分に対しても、言葉はとても頼りないツールでもあります。
「そんな意味で言ったわけではない」と思ったことはありますか?
それと同じことが、自分自身に向けられてしまった場合、向き合った『自分』も今の自分も傷ついてしまいます。
自分を鼓舞するつもりで放った一言が、自分を激励するつもりで思い浮かべた一言が、心の傷をより広げ、深くしてしまうこともあるのです。
言った方としては、そこまで深い意味では捉えていないからこそ、明確に傷ついたとはわかりません。ただ、心の中がモヤモヤするだけで終わり、後からジワジワと傷口が化膿していきます。
そうなってしまえば、もう『自分』と向き合うのが辛くなり、向き合おうとしなくなります。
もし、自分にかける言葉に迷ったら、叱咤・叱責・否定しか思い浮かばなかったら、とりあえず自分と向き合うのを中断してください。
不用意な一言で傷ついてしまう前に、クールダウンする時間を持ちましょう。できれば、日を改めて行ってみてください。
一度で出来なくて良い
心の傷や過去の自分と向き合う行為は、とても辛い思いを想起させ、苦しい時間を再び味わいます。その苦しみから逃れてきた経験があるからこそ、向き合おうとしても向き合えず、何度も中断してしまうでしょう。
それで大丈夫です。
何も問題はありません。
一度で終わらせる必要なんて、どこにもないし、一度で癒える傷はありません。
向き合う準備を整えて、何度も向き合って、少しずつ硬くなった思いをほぐしていきましょう。
そうやって解された心の傷や過去の自分は、「また傷つけられるのでは?」と怯えています。だから、向き合ったあなたが、優しく包み込んであげてください。
叱責は必要ありません。
否定もしないでください。
叱咤激励も不要です。
ただ、過去の自分を許し、受け入れてあげましょう。
『自分』と向き合う時には、無理をせず、時間をかけてゆっくりと行うように心がけてください。
無理は禁物。ゆっくりと癒していきましょう。
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