幸福は3つのタイプに分けられる。一番幸せになれるのは?

どんな時に幸福を感じますか?人によって様々な回答があるかと思います。
友達と一緒に遊んで楽しかったり、仕事で好成績を出して表彰されたり、四季の変化を肌で感じたり。幸福だと思う瞬間は溢れていますが、何が一番幸せになれるのでしょうか?

目次

 

3つの幸福

菜の花の写真

人が感じる幸福をタイプ分けしていくと、3つに分けられました。これは脳内で分泌される神経伝達物質やホルモンによる違いです。

セロトニン、オキシトシン、ドーパミン。脳内で分泌される神経伝達物質とホルモンの名称ですが、これらは人が幸福を感じると分泌されるものです。人が幸せだと思うと、これらのいずれかが分泌され、心地よい快感を得られます。
それぞれどんな作用があるのかをご紹介します。

セロトニン

脳内伝達物質のひとつ。他の神経伝達物質の喜び・快楽、恐怖・驚きなどの情報をコントロールし、精神を安定させる働きをします。
セロトニンが低下すると、不安やパニックを引き起こしやすくなり、うつ病になるリスクが高まったり、攻撃性が高まったりします。

運動して楽しい、自然が綺麗(海・空が青い・広い、木々が綺麗、山が美しいなど)と思う時に感じる幸福は、セロトニンが分泌されています。

オキシトシン

下垂体から分泌されるホルモンのひとつ。近年では『ハッピーホルモン』や『幸福ホルモン』と呼ばれています。
人との繋がりを感じるスキンシップなどで、分泌されることからそう呼ばれているようですね。

幸福ホルモンの名前通り、人との繋がりを感じている時にオキシトシンは分泌されます。抱きしめたり、手を繋いだり、笑顔を向けてもらったりですね。

ドーパミン

脳内報酬系を活性化させる神経伝達物質として有名ですね。気分が高揚し、集中力を高め、ポジティブな気分を高めてもくれます。

ドーパミンは報酬系というだけあって、何かを得た時に感じます。お金や目標の達成などです。このドーパミンは他の2つと比べて少々特殊なの点がひとつあります。それは『慣れがあること』。どういうことかわかりますか?

 

際限なく求めるドーパミンの幸福

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3つの神経伝達物質やホルモンは、それぞれ違った幸福で分泌されることがわかっています。どれも幸福なので、どの幸福を感じてもいいだろうと思われるかもしれませんが、その幸福の内容には大きな隔たりがあるんです。
それが、ドーパミンで得られる幸福には際限がないということです。

セロトニンやオキシトシンで得られる幸福は、ささやかなものに感じられますが、いつもそこにあって、傍にあることに気が付くと感じられる幸福です。自然も大切な人も、いつも身近にありますよね。無くなることはまずありえません。
けれど、ドーパミンは行動した結果で掴まない限り、得られることはありません。そして、その行動の結果のハードルは徐々に高くなっていき、それを越えなければ幸福を感じられなくなっていきます。

ドーパミンで感じられる幸福の特徴は、上限に際限がないというのはどういうことなのか、たとえ話にしてみました。
例えば、新社会人になって初めてのお給料日は飛び上がるほど嬉しかったことを覚えていますか?ひとり暮らしをするのがやっとという金額ですが、その中からお世話になった人にご飯をご馳走したり、支えてくれた両親や家族にプレゼントしたりして、幸福を感じられました。
しかし、数か月もするとその金額が毎月振り込まれることに不満が生じます。「これでは遊びに行けない」や「自由に使える金額が少ない」と感じるようになるんです。最初にもらった金額と変わっていないのに、脳は幸福を感じなくなってしまいます。

このように、ドーパミンで受ける刺激は慣れてしまうのが早く、もっともっとと量を増やすか、さらに過激な刺激を欲するようになります。そこがドーパミンで感じられる幸福のデメリットともいえる部分です。

 

物を得ても幸福だと思えなくなる

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ドーパミンで感じられる幸福には際限がありませんが、他の2つの幸福が無い状態では、さらにおかしなことが起きます。欲しいものが手に入っても、幸福と感じられる時間が短くなるんです。

例えば、そこにあるもので感じる幸福がほとんど無い状態で、ドーパミンで感じられる幸福であるお金・成功を求めている人は、お金や成功を手にしたとしても、その瞬間に不安になります。
このお金や成功が損なわれるんじゃないか、奪われるんじゃないか、失ってしまうんじゃないかと考え、気が気じゃありません。

あなたの周りにはいませんか?不健康で運動することも外に出ることもない日々を送り、給料日だけが楽しみになっている人。誰とも深く付き合おうとはせず、誰とも一緒にいないことを選んでいる人。そういう人達は、ドーパミンで感じられる幸福が全てだと思い込んでいます。
よくあるのは『お金が全てを解決する』という思考です。この思考の悪いところは、そこにあるだけで感じられる幸福を一切無視している点にあります。

お金があれば健康を維持することは容易くなります。予防医療や健康診断にお金をかければ、健康な体を維持しやすいでしょう。けれど、治療にお金を出した分、自分で健康を維持しようとする気持ちは薄らぎ、健康に悪いことばかりをやってしまい、結果的に治療にお金をかけることになってしまいます。本末転倒ですよね。
また、お金を持っていて、孤独は解決できるでしょうか?お金をばらまけば人は集まりますが、そこに愛情や繋がりを感じられません。お金で築いた人との繋がりは、お金を注ぎ続けなければ維持できません。そのお金の額は徐々に増え、やがてお金がなくなれば人は離れていきます。

今、自分が豊かな自然、社会の中にいるということ。冗談を言ったり、笑ったりできる人がいるということ。そういうささやかな幸福が整っていなければ、ドーパミンで感じられる幸福だけを追い求めても、満たされることはありません。

 

『足るを知る』幸福を主体にする

水面を横から見た写真

ドーパミンで感じられる幸福は、とても派手なものが多かったですね。経済的に余裕があったり、自分を飾る物にお金をかけられたり、誰もが認める実績を残していたり、誰が見てもわかり憧れる幸福です。
けれど、そればかりを追い求めていると際限がありません。人ひとりができることには限界があります。ある程度まで達してしまえば、結果を出すのは難しくなり、ドーパミンで感じられる幸福を得にくい状況になってしまいます。
それが悪いわけではないんですが、頑張っても報われない状況が続くことは心に良い影響を与えません。

セロトニンやオキシトシンが分泌される幸福は、『そこにある』幸福です。豊かな自然の中で自然の恩恵によって暮らし、ともに笑い合える人が傍にいてくれて、愛情に触れさせてくれる幸福です。派手ではありませんし、人に自慢できるものでもありません。けれど、心の中からじんわりと温めてくれる幸福であることは間違いありません。

 

1.紙に書き出す

自分が何に満たされているのか、普段の生活の中では感じられにくいものです。そこで、足りている幸福を紙に書き出してみましょう。紙に書くという視覚化することで、実はどれだけ幸福に包まれていたのかを、改めて知ることができます。

真っ白な紙に、自由に書いてみましょう。
例えば、いつでも歩き出せる足がある。文字を書いたり、パソコンを操作できる手がある。辛い時に支えてくれ、嬉しい時に一緒に喜んでくれる家族がいるなどです。あなたが満たされている幸福を知ってください。

 

2.目で見て実感する

紙に書き出したら、今度はそれを実際に見に行ってみましょう。満たされていると知った幸福を実感する為です。本当にそれは自分が得ているのか?という無意識の疑問を解消しましょう。

例えば、家族がいることを紙に書いたなら、家族の顔ひとりひとりをじっくり見てください。そして思い出してみてください。あなたが辛かった時に嬉しかった時に、傍にいてくれたことを。

 

最後に

いつも感じられる幸せは、とても小さいものに感じるかもしれません。けれど、その小さな幸せは、誰もが欲しがってやまない幸せです。
あなたの手の中には、ちゃんと幸せはありますか?
ひとりで感じられる幸せは、いつか破綻してしまいます。
誰かといて感じる幸せには、終わりはありません。
あなたが大切にしたい幸せを、紙に書いて、目で見て、実感しましょう。

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